チームEFがツールで使う?秘密の技術・アイテムとは?チューブレスタイヤのプロ独自の運用法
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今回はツール・ド・フランスにおけるプロチーム独特の機材とそのセッティングについてのネタのご紹介。
下の情報源記事では、ツールに参戦しているアメリカのワールドツアーチームのEF Education First Pro Cyclingが使うかもしれない、チューブレスタイヤの「秘密の」運用方法についてその一端が書かれている。
情報源:2020 Tour de France tech: Inside EF’s tubeless tire foam party
今年からチームEFが使っているタイヤはVittoria。今回はそのチューブレスタイヤのネタである。
チームEFのメカニックJac-Johann Steynが、同チームの選手Mitch DockerがやっているPodcastにて、同チーム独自の秘密のチューブレスタイヤ運用法について少しその一端を明かしたもよう。
チームEFが考えるチューブレスタイヤのデメリット
どんなタイヤでもメリット・デメリットは存在する。現在でもプロトンの多数派はおそらく伝統的なチューブラータイヤであろうが、クリンチャーやチューブレスも普通に増えてきている。
ことレースでの使用という点では、チューブラータイヤのメリットはパンクしたときの安全性にある。基本的にチューブレス(チューブレスレディではないほう)やクリンチャーは、パンクすると一瞬で大量の空気が抜けて、タイヤがぺちゃんこになる。
それはホイールからタイヤが外れる危険性を生むことになる。それが高速でカーブを曲がっている最中ならばとんでもない危険をはらむ。
しかしチューブラーならば、多少のパンクならば一瞬でタイヤがぺちゃんこになることはない。パンクしてもしばらくは走行が可能である。たとえ純粋な「速度」という性能では、最新のチューブレスやクリンチャーに負けるとしても、安全性という点では大きなメリットがある。
ただ、シーラント剤を使えばチューブレス(チューブレスレディも)でも、パンクした場合の安全性はチューブラーと同じ程度かそれ以上に高めることが現実的に可能である。しかし、チームEFのメカニックは、そのシーラント剤について次のように述べる。
“We basically brush the tires with sealant before so it dries out. It’s just like the small bubbles of air escaping, we just seal that off. That’s something we’re experimenting with now, because tubeless is obviously a new thing on the road for us, just to make sure, ‘is it working, is it not working, do we need to put sealant, do we not need to put sealant?’ And also, if you put sealant, like now, we’ve been off for three months, it dries out so we have to change the tires even though the tires are still brand new.”
訳「チームは基本的にシーラント剤がドライアップする前にシーラント剤を入れたままチューブレスタイヤをブラシで掃除するわけだが、そうすると空気が漏れていることを示す(洗剤の)小さな泡がブクブクと生じていることに気づく。もちろんそれをふさぐ作業をするわけだが。そういうことも含めて現状チームはチューブレスタイヤをテストしている段階なのよ。チューブレスタイヤは我々にとっては新しいテクノロジーなわけで、本当にうまく機能するのかしないのか、シーラント剤が必要なのか不要なのかはっきりさせたい。それに、今やってるようにシーラント剤を使って3か月そのままにしておくと、シーラント剤が乾ききってしまうが、そうなるとタイヤがたとえ新品のままであっても、タイヤを交換しなければならなくなる」
つまり、簡単にいえばチームEFはシーラント剤が課題点であると認識しているわけだ。
上述のようなパンク時の安全性を確保という目的を達するためにはシーラント剤が役立つわけだが、そのシーラント剤がチームにとってまだ「不確実」かつ「面倒」なものであると。
ならば、その目的達成のためにシーラント剤に代わる手段があればいいのではないか?
そう、まさにそれこそがチームEF独自の「秘密の」チューブレスタイヤ運用法である。
口外厳禁?チームEFの秘密の運用法、秘密兵器とは?
シーラント剤に代わるチューブレスタイヤのためのアイテムとは・・・?その点について、上述のメカニックはこう語る。
“I can’t go into detail about it because it’s always a secret to other teams, but yeah, that’s basically our safety and you can still ride it. You still have that little bit — it almost feels like you’ve got like two bars in your tires so you can still ride with it wherever you need to go.
訳「詳細は明かせない。他のチームには絶対秘密だから。でもそうやね、それは基本的には安全性を確保できるもので、現時点で市販されてる製品よ。まだ持ってる人はほとんどいないやろうけど・・・それを使うとたとえパンクしても空気圧が2Bar残ってる感じで、目的地へ走り続けられる感じかな」
“We have, I call it like a sponge inside,”
訳「タイヤの中のスポンジみたいなものと言えるね」
ん?スポンジ・・・・・・Vittoria・・・・・・
これらはVittoriaのAir Linerという製品である。その用途はごらんの通り。
ただ、実際にこれを使っていると断言しているわけでもないし、また上述のようにチームEFではチューブレスタイヤの運用はまだまだテスト段階という域を出ていない。
今回紹介したような運用方法でチューブレスタイヤが実際にツールで使われることはあるのか?実際に使われたということが判明した場合はまたネタにしようと思う。
なお上のアイテムは日本Amazonでも普通に買える。
Amazon:ビットリア(Vittoria) エアライナー タイヤインサート [Air-liner tire insert]
「そうは言ったけど実際にはスポンジはツールで使われてなくて選手はチューブラータイヤ使ってる」って記事の後ろにかいてない?
グラベルのある18日目やTTで使うかもとも書いてあるけども。
おっと、たしかにその部分の記述に対する配慮が欠けた書き方だったブヒね。
「使う」→「使うかも?」
というように修正しとくブヒ。
コメあざっす!