2021 Omloopの結果と感想。50位までの順位

いよいよ始まった春のベルギークラシック戦線。その初戦であるOmloop Het Nieuwsblad（オムロープ/オムループ・ヘット・ニウスブラット）が終わったのでいつもどおり簡単に結果と感想を。

まず残り距離が50kmに近づこうとしたあたりで落車がちょこちょこ連続する。広い舗装路の道路から狭い農道のような石畳コースへ入ったところで、路面の変化に対応しきれなかったり、プロトンが渋滞してコースアウトさせられたりして転倒する選手が増える。

Deceuninck-QuickStepのクラシックスペシャリストで走り慣れているはずのイヴ・ランパールト（Yves Lampaert）もコーナーで落車してしまう（→↓の画像）。先頭で突っ込みすぎたか？

この時点でレースがそろそろ動きそうな、そしてどこか不吉な予感が漂い始めた。

次に残り32kmあたりの登りを利用して先頭集団にいた世界王者ジュリアン・アラフィリップが単独アタックをかけ、独走開始！ベルギーのレースを知り尽くしたDeceuninck-QuickStepがレースを支配すべく動いた。

おそらくこれはチームの作戦として本気でアラフィリップの独走勝利を狙ったというよりは、ライバルたちを疲弊させようとする作戦のはず。ただあわよくばそのままアラフィリップの独走も･･･という考えだろう。

この時点でのアラフィリップに対する追走メンバーは上画像の11人。

追おうとした選手も彼に届かず、またその他のライバルたちもやや様子見という感じで、アラフィリップvs追走11人という構図ができあがる。

11人の中にはもちろんDeceuninck-QuickStepの選手のスティバールやバッレリーニがいる。当然2人は追走集団で他のライバルたちをチェックする役割。その2名がいるためライバルたちはうかつに動けない。

もし本気でアラフィリップを追うならば他のライバルはもちろん、Deceuninck-QuickStepのメンバーも引き連れることになる。

いつもどおりの見慣れたDeceuninck-QuickStepの作戦といえばそれまでだが、本当に毎度毎度きちんと王道の作戦を成功させるチーム力はさすがとしかいいようがない。だがその後のなんでもない登りでスティバールが落車してしまい戦線離脱となる。

アラフィリップは15kmほど逃げ続けたが、ついに追走に吸収。そしてその集団もやがて後方のメイン集団（プロトン）に吸収されてしまい、レースはある意味振り出しに戻ってしまう。こうなればもはやゴール前スプリント勝負という可能性が高くなる。

最後の最大の勝負所、聖地カペルミュールでチームイネオスのジャンニ・モスコンが果敢にアタックし、一人抜け出すという意外なムーヴを見せ、個人的に興奮するが結局は大勢には影響しない程度で終わった。

そしてやはり集団でのゴール前スプリントへ。

そんな最終局面、残り1.6kmでスプリンターのアレクサンダー・クリストフが痛恨のパンク！スプリントなら勝てた可能性は十分あっただけに惜しい！

そしてゴール前スプリントへ！Deceuninck-QuickStepが3名を揃え先頭を支配し、万全の態勢！これはもうDeceuninck-QuickStepで決まりか！？

結末と結果はこちらの動画をご覧になって。

なお、50位までの順位を掲載しておく。