コルナゴからビットコイン技術を使った「C64 NFT」。オークションで価格決定へ
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コルナゴ(Colnago)からC64の特別限定ペイントモデル「C64 NFT」が発表された。
このバイクは一般販売されるのではなく、5/11に開催されるオークションに賭けられるアイテム。
見た目の特徴は、これまでの歴史上ロードレースの大きな栄光を手に入れた選手が乗っていたコルナゴのバイクのデザインをいくつもミックスしたものになっていることだ。たとえば、昨年ツールを制したタデイ・ポガチャルが乗ったV3Rs、2010ツールで山岳賞をとったアントニー・シャルトーのC59、1995年の世界選手権優勝のアブラハム・オラーノのバイク、そしてチームマペイ(Mapei)のC40だ。
We are proud to announce the first NFT bicycle in the world of cycling. #COLNAGO #labiciclettahttps://t.co/Cp2MEXzO8V pic.twitter.com/Ep0PI4cQrh
— Colnago (@Colnagoworld) May 5, 2021
技術的な特徴としては、今世界で最も注目されている電子技術であろうNFT(Non Fungible Token:非代替性トークン)と使っている点だ。
このNFTはまだまだ世間的には耳慣れない言葉だろうが、その電子データの独自性・オリジナリティを証明する技術である。
例えば普通の紙に描かれた絵でも、本物と贋作やコピー品が存在する。もちろん本物のほうが価値が高い。本物であるという証明書がついてくるものだ。
それと同じようなことを、ビットコインなどの仮想通貨の根幹をなす技術であるブロックチェーンを利用し、電子データにも「本物かどうか」「オリジナルかどうか」といった証明情報を付け加えようとする技術である。
デジタルデータならばコピーなどいくらでも作れるが、オリジナルであるという情報がついたデータは1つしか存在しないため、そのたった1つのオリジナルデータとコピーされたデータとが区別され、前者になんらかの特別な経済的・文化的・社会的な価値が認められるようになるというものだ。
近年はロードバイクでもパソコン上で電子的にデザインを考案し、その電子データに基づき工場でペイントされるわけだが、その電子データがあれば技術力を有する人間ならば同じペイントを施し見た目的にコピーしたバイクを作れるだろう。デジタル技術の発達や道具の進歩により、昔よりも簡単になっているだろう。
そうなれば限定ペイントの価値が薄れる。そこでNFTを使い、そのペイントのデータ(バイクそのものではなく)が唯一無二のオリジナルであることを証明することで、バイク全体の価値をも維持しようということなのだろう。
気になるオークションはまず€5515.00(約72万3000円)からのスタートとなるようだ。みんなもオークションに参戦してみよう。