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アメリカで盛り上がりを見せる2つのレースやイベントといえば、グラベルロードと都市型クリテリウム(周回レース)だ。後者のレースのうち、アメリカの都市を回りながら約2ヶ月にわたり開催される大規模なものがUSA Critsシリーズだ。(大会公式:USA Critsレースカレンダー)
そんな大きな大会から、世界的に最も人気の高い米国のクリテリウムチーム、L39IONが撤退することになった。それがチームによる次のツイートだ。一体何が起こっているのか?
Due to recent revelations and events, as of immediately, L39ION of Los Angeles will no longer be participating in any USA Crits races or events.
— L39ION of Los Angeles (@l39ionla) October 16, 2021
情報源:L39ION PULLS OUT OF USA CRITS AS MANAGING DIRECTOR DISMISSED OVER SAFESPORT BAN
ことの発端は、同大会の主催者が、長年そのマネージメントを行ってきたスコット・モリス(Scott Morris)を同大会から追放することを発表したからだ
大会公式サイトには、その処分について次のように発表がなされている。
The U.S. Center for SafeSport has temporarily suspended Kevin Scott Morris from USA Cycling pending their review of a concern submitted to them. Scott was a contractor to USA CRITS and has been terminated from all responsibilities with USA CRITS and parent-company Swagger. We support SafeSport and their mission, and we have and will continue to adhere to their guidelines. This decision is not an indication of Swagger’s belief or disbelief of the validity of the ongoing investigation.
この声明文の中で登場するSafeSportという団体は、若者をその性的虐待から保護することを謳う非営利団体だ。
そしてスコット・モリスについては2008年に児童ポルノをパソコンに所持していたとして起訴されていたようだ。そして今回の追放処分は、その過去の事件が理由なのだろうと考えられる。上のアナウンスで、「We support SafeSport and their mission」と書いているのがそれをうかがわせる。
だが実はモリスの児童ポルノ所持容疑は裁判では罪に問われず、コンピューターに関するサービスを正式な権限なく利用したという窃盗の罪で有罪という結果になっただけのようだ。
つまり今回の大会側の決定は、裁判では罪を問われていない事実を判断資料としたもので、さらに13年前のことを蒸し返しているという2点が問題となるのだろう。
L39ION側とスコット・モリスとの関係やL39ION側の詳しい考えなどは不明だが、同チームとモリスとは親しい間柄にあったのかもしれないし、法的には罪に問われていないものを問題にしているという点で不正義だと考えているのかもしれない。