今夜天王山!2022ジロ第20ステージのコースについて
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いよいよ2022ジロ・デ・イタリアの天王山、文字通りの最終山岳ステージが今日の第20ステージ。そのコースプロフィールと特徴の紹介を。
最初の1級サン・ペッレグリーノは登坂距離18.5kmだが、コースプロフィール画像でわかるとおり、そのだいぶ前からすでに緩やかな登り基調。そのため実質的な登りの距離はかなり長く、約50kmとなるか。
登坂距離18.5kmとして平均斜度は6%少し。終盤の平均斜度は9%。最大斜度は15%。
総合勢はここで動き出すとは思わないので、みんな淡々と登るのではないだろうか。
続く山はジロ名物のボルドイ峠。標高2239m。今大会の最高標高地点(チーマコッピ)だ。登坂距離11.8kmで、平均斜度は6.8%。標高からしてかなり酸素が薄くなるので、ここで総合系選手で遅れる選手が出てくるかもしれない。なにせこれまでの疲労の蓄積で普通の肉体の状態とは異なっている。何が起こるかわからない。いきなりバッドデー到来もありうる。
そして泣いても笑っても今大会のラストクライムの舞台が1級山岳フェダイア峠。登坂距離14kmで平均斜度7.6%。最大斜度は18%。
このフェダイア峠の恐ろしいところは、終盤の大半の区間が「まっすぐ」な登りであること。勾配を緩めるための工夫であるつづら折れが存在しない。つまり、一定の勾配がずっと続く。足を休めることができない鬼畜なコースとなっている。
終盤には多少のコーナーも登場するが、それでも12%ほどの斜度がゴール直前までずっと続く。
つづら折れの登りならば緩急をつけた登りも可能だろうが、一直線に登り続けるこの峠でライバルたちに勝とうとするならば、ひたすら高出力を長時間出し続ける必要があると思われる。最終日の第21ステージは個人TTだが、この第20ステージの最後はまるで山岳TTなのではないだろうか。