ジェイ・ヴァインが語るトップチームと下位チームとの大きな差とは?
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現在タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)を擁するチームUAEで走るジェイ・ヴァイン(Jay Vine)は、Zwiftからのし上がったプロ選手で昨年までアルペシン・フェニックス(Alpecin-Fenix:現アルペシン・ドゥクーニンク)で走っていた。
そしてチームUAEといえばアラブの潤沢な資金によって支えられるプロトンでも屈指の「リッチ」チーム。つまり、ProTeamという比較的予算の少ないチームから、プロトン屈指の予算を誇るチームへと移籍したわけだが、そんな彼が、ワールドツアーのトップチームと下位のチームとでは大きな差があると話す。その違いとは一体何か?
情報源:Jay Vine: There’s a massive difference between the top and bottom teams
トップチームと下位チームとの違いは「準備力」
トップチームはお金と時間をかけた準備が可能
ジェイ・ヴァインはこれまで「プロのチームなのだから、どこのチームも機材のレベルや、トレーニング方法、メンタルサポート、栄養学的アプローチ・食事法などのレベルは変わらへんやろ」と思っていた。
しかし、トップチームであるUAEに移籍してみると、目標とするレースに向けた準備をどれだけしっかりやるかという点に大きな違いがあり、それに衝撃を受けたと語る。
たとえば、今年のオーストラリア選手権でジェイ・ヴァインは個人TTで優勝したが、そのとき準備として風洞トンネルでTTポジションの改善や使う機材の性能テストをしたようだ。もしそれをせず、仮にアルペシン・フェニックス時代と同じポジションで走っていれば、タイムを3分ほど失い、トップ10に入れたかどうかだっただろうと話す。
そして風洞トンネルでは様々なタイヤの組み合わせてテストを行い、その結果を受けてタイヤスポンサーを変更。単純に一番速いタイヤのスポンサーへと乗り換えた。
このような風洞トンネルでのテストは多額の費用がかかるため、予算の潤沢なチームでないと不可能。だがそのテストによるパフォーマンス改善の恩恵はものすごいようだ。
トップチームはこうした改善をとにかく時間をかけてしっかりと行う。この「準備」の精度が違いを生む。たとえそれが1%の違いであったとしても、それがグランツールでは総合成績で5分、6分の差となって現れると語る。
理論的なトレーニング方法
またトレーニング方法としても、UAEはかなり理論的・体系的なトレーニング方法になっているとのこと。ジェイ・ヴァイン自身も彼がやるトレーニングの必要性と内容を詳しく知りたい性分のようだが、それを質問するとしっかりと説明してくれるようで、その点にも満足しているようだ。
UAEのコーチの理論に基づくトレーニング方法の一例として、ジムでの筋トレよりも低ケイデンスでのトレーニングを多く取り入れるようにしたと話す。実際にそのトレーニング方法が良い結果につながっていると実感できているからだ。
近年はロードバイクでも筋トレの重要性がかなり知られており、筋トレに励む人間も多いだろうが、あくまでジェイ・ヴァインの成長という観点では、理論的には筋トレばかりやるよりも低ケイデンストレーニングをしっかりやるほうが重要だという考えをコーチが提案しているようだ。
このようにトップチームのUAEでは、決して高強度のトレーニングばかりやれば良いという考え方ではなく、機材、トレーニング方法など様々な面からしっかりと時間とお金をかけて1つずつ積み上げて、小さな改善を重ねることが可能となっている。
いつも楽しく見ています。
今年、タイヤメーカーをピレリからコンチネンタルに替えましたよね。つまりそういう…。
(´・ω・`)ピレリも、少し前に最近新しいTTタイヤとか出してきたので巻き返すよ!