ボーネン「ポガチャルはパリ~ルーベで勝てる」
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元クラシックの王様にして北の地獄ことパリ〜ルーベ4度を制したトム・ボーネン。そんなクラシックレジェンドの彼がタデイ・ポガチャルのパリ〜ルーベ優勝は可能だと語る。
情報源:“Paris-Roubaix is not too difficult” – Tom Boonen backs Tadej Pogacar to tame ‘Hell of the North’
昨年のポガチャルはツール・ド・フランスはもちろん、ジロ・デ・イタリアと世界選手権を制した。グランツールでいえば残すところブエルタ・ア・エスパーニャのみ。
そしてクラシックモニュメントでいえば、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、ロンド・ファン・フランデレン、イル;ロンバルディアをすでに優勝しており、モニュメント完全制覇には残すところミラノ〜サンレモとパリ〜ルーベのみ。
これまで歴史上モニュメント完全制覇を成し遂げたのは3人のみ。リック・ファン・ローイ、エディ・メルクス、ロジェ・デ・フラーミンクだけだ。そして現役選手で最も可能性が高いのがタデイ・ポガチャルなのは言うまでもない。
個人的にはポガチャルはミラノ〜サンレモよりパリ〜ルーベのほうが勝てそうな気がしているとは以前も書いた。
上述のメルクス時代のような昔ならともかく、分業制が進んだ現代のロードレースでは、ツール・ド・フランス優勝者がパリ〜ルーベ優勝なんて考えられなくなっていた。だがその流れがポガチャルの登場で完全に覆った。突然歴史が50年、60年巻き戻ったかのような状況になっている。
パリ〜ルーベは石畳地獄であり185cm以上の大柄で体重70kg以上の重量級選手、そしてパワーのある選手が有利だと言われてきた。だが近年では決して大柄な重量級ライダーではないフィリップ・ジルベール(日本人と比べれば大きいが)も優勝しており、アタックのタイミングなど次第ではそうした重量級でなくとも優勝できる可能性はある。
そして今回、4度のパリ〜ルーベ制覇を成し遂げたトム・ボーネンも、
I am 100 percent convinced he can win it,”
訳「ポガチャルならパリ〜ルーベも勝てると100%確信している」
と語る。
ボーネンがそのように考える理由は、ポガチャルの身体能力はもちろんのことだが、ポガチャルのバイク操作の技術力にある。ポガチャルはシクロクロスもやっているので悪路でもしっかりと走る技術を持つ。実際に過去、パリ〜ルーベの石畳区間がツール・ド・フランスに登場したときもポガチャルはスムーズに走行していた。
ボーネン「パリ〜ルーベはめちゃくちゃ難しいということはないんよ。ただ石畳区間を爆走すればいいだけやん。あとは風向きを考えればいいだけやな」
このように話して、それができる選手こそがまさにポガチャルだと主張する。
来年についてはポガチャルがパリ〜ルーベに出場することはまずありえないだろうが、来年ミラノ〜サンレモを獲ることができれば、再来年からパリ〜ルーベの準備に取り掛かる可能性はなくはない。