獲得標高4000m超！2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージのコースプレビューと優勝予想

第7ステージのコースプロフィール

このように今夜の第7ステージは昨日の第6ステージに続き2日連続の山岳ステージとなる。走行距離は188 km、獲得標高は4211 mとなりついに4000 ｍを越える。数字上は第6ステージよりも1段階上の難易度だ。

今日はスタートから下り基調だがそれも13kmだけでその後はいきなり1級山岳。もちろんスプリンターはさようなら。体調がすぐれない選手もさようなら。

こうした選手にとっては今日はタイムアウト失格にならないことが最優先となるわけだが、失格を回避するための走りですら実は相当厳しい戦いになることはロードレースファンならみんな知っているところ。

総合エース勢については言えばいつもどおりで最後の1級まで決定的な動きは生まれないだろう。その最後の1級山岳セルレル（Cerler）のプロフィールがこちら。

登坂距離12.1km、平均斜度5.8％、最大斜度14％とやはり昨日の最後の登りよりもワンランク上のきつさとなっている。

登りで仕掛けるなら最大斜度のきついところ、というのが定番のセオリーだが、最大斜度14％区間は2回ともまだ登りの前半で登場するのでそこで全力アタックをかけても、後半タレる可能性が高く、そうなると後ろからマイペース走法で走ってくる集団に追いつかれてしまい無駄な動きとなってしまう。

ただ上のプロフィール上でいったん一瞬だけ下りになるところ（2度目の14％区間おあと）、7～9kmの区間が1つのポイントになるかもしれない。14％区間ではなくあえて下りを挟む区間で揺さぶりをかけるのも有り得そう？残された脚の力の有無もそうだが、レース巧者ぶりも試されるコースかもしれない。

優勝予想

今日も第6ステージと同じく逃げが決まるはず。少なくとも最初の1級山岳で4～10名の逃げ集団が出来るのではないか。そしてその逃げ切りが今日も決まる確率は高いと思われる。

ただマイヨ・ロホのトースタイン・トレーエンを擁するBahrain Victoriousが、マイヨ・ロホキープをどれだけ本気で狙うのか次第でレース展開は変わるかもしれない。リーダージャージのキープを狙うならば、トレーエンから総合タイムで4分以内にいる選手の逃げ切りは許さないのではないか。総合順位23位のミケル・ランダまでがその中に入る。

しかし逆にBahrain Victoriousはトレーエンを囮にして、アントニ・チベリやサンティアゴ・ブイトラゴにステージ優勝と総合ジャンプアップを同時に狙わせるという作戦もなくはない？だがその場合は他のチームが両名の逃げを潰すか。

とにかく今日も逃げ切りが決まるほうに賭けたい。

逃げが許されそうなタイム差があり、昨日あまり動かなかったクライマーを考えると、

• SoudalｰQuickStepのマウリ・ファンセヴェナント
• SoudalｰQuickStepのマキシミリアン・シャフマン
• Israel-PremierTechのヤン・ヒルト
• Israel-PremierTechのマルコ・フリゴ
• Israel-PremierTechのニコラ・コンチ
• XDS Astanaのセルヒオ・イギータ
• XDS Astanaのアロルド・テハダ
• XDS Astanaのワウト・プルス
• XDS Astanaのファウスト・マスナダ
• Intermarché – Wantyのルイス・メインチェス
• Q36.5のダビ・デ・ラ・クルス
• Jayco-AlUlaのエディー・ダンバー
• EF Education-EasyPostのエステバン・チャベス

などなどか。今年絶好調（？）のXDS Astanaが複数名を逃げに送り込んで積極的に狙ってきそうな気がする。

というわけで、Jayco-AlUlaのクリス・ハーパーで。