カーボンを超える次世代フレーム素材Dyneema(イザナス)
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繊維系・素材系の理系人間なら知っとるんかもしれへんけど、Dyneemaというカーボンを超える新素材がある。
それが次世代のロードバイク用フレーム素材として、特にフラッグシップモデルの素材として普及するかも?みたいな記事のご紹介。
情報源:Future Bike: Stronger-Than-Steel Fiber Enters Frame Builds
次世代のロードバイクフレーム素材の候補、Dyneemaとは?
Dyneema。読み方はダイニーマ。
これがどんな素材かというと、Wikipediaにはこう書いてある。
超高分子量ポリエチレン(ちょうこうぶんしりょうぽりえちれん、Ultra High Molecular Weight Polyethylene-UHPEまたはUHMWPE)は、通常2~30万の分子量を100~700万まで高めたポリエチレン[1]。熱可塑性樹脂に分類される合成樹脂であり、スーパーエンジニアリングプラスチックのひとつとみなされている。
ダイニーマ(Dyneema、蘭DSM社、東洋紡がライセンス生産)、スペクトラ(Spectra、米ハネウェル社)などの商品名でも呼ばれる。
特徴としては、
・非常に高い耐衝撃性を持ち、これはポリカーボネート (PC) を上回る。また、この特性は低温から高温までの幅広い温度領域においても低下しない。
・耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を持つ。砂を用いた摩擦試験でもフッ素樹脂やポリアセタール (POM) よりも良好。
・耐薬品性を持ち、食品安全衛生樹脂である。
・比重0.92 – 0.94と軽い。
・吸水率が低く、寸法安定性に優れる。
・特殊な成形方法が必要となる。溶融時の流動性は極めて低く射出成形には馴染まない。そのため粉体を圧縮成形し切削する、または中空成形などの手法が用いられる。(以上、Wikipediaより)
というものらしい。ほーん、なんかすごそうやね(鼻ホジ)。ま、化学系・素材系とかの理系の人なら知っとるんやろうけど。あるいはアウトドアのエクストリームな山登りしてる人とかなら知ってるんかな。ロープとかに使われてる?
ちなみに、日本が誇る東レと並ぶ世界最高峰の素材・繊維会社、東洋紡は、東レとよく似てるけど全然別の会社。
ところで、東洋紡は、日本におけるDyneemaの商標名をイザナスとしてる。
東洋紡公式サイト:Dyneema・イザナス紹介ページ
イザナスについては、大阪市に本社を構える日本ダイニーマ株式会社が製造。そしてこの製造会社は、東洋紡とオランドの会社DSMダイニーマとの合弁会社。ありがとナス!
上記のことをいろいろまとめて簡単にいえば、このDyneemaは、強度が鉄の15倍。でも水に浮く軽量性というミラクル素材。そして、普通のカーボンは衝撃にもろいけど、このDyneemaはその弱点を克服した新素材。そのうえ普通のカーボンよりも、振動吸収性に優れて、おまけに軽いという、まさにロードバイク乗りの変態たちのためにあるような素材。
なお、現時点ではめっちゃ高価なもよう。せやからいきなり普及価格帯のロードバイクに使われるとかはないやろな。
今後あるとしたら、高級モデルはDyneema。普及価格帯のやつは今までのカーボンとか。
Dyneemaのロープと、スチールのロープとの比較・対決動画。
(関連する過去記事とか、1つ前・後の記事は下のほうにあるで)