アルペシン・ドゥクーニンク「チームの作戦は単純だった」。2024パリ〜ルーベ完全支配の裏側
2024パリ〜ルーベにおけるアルペシン・ドゥクーニンクの作戦について
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今年の2024パリ〜ルーベを完璧なチーム力で完全支配したアルペシン・ドゥクーニンク。かつてのクイックステップ、昨年までのユンボ・ヴィズマ(現チーム・ヴィズマ・リースアバイク)のように現在のクラシック最強チームとしての力をまざまざと見せつけた。
今年のモニュメント&クラシック戦線ではミラノ〜サンレモ、ブルッヘ~デパンヌ、E3、ロンド・ファン・フランデレン、そしてパリ〜ルーベと制覇完了。
そんな同チームのパリ〜ルーベの作戦についてシルヴァン・ディリエは、「チームの作戦は単純だった」と明かす。
ディリエが言うには、チームの作戦としていつどのようにアタックするのかなど細かいことは一切決めていなかったらしい。ヤスペル・フィリプセンとマチュー・ファン・デル・プールを最終局面までしっかりと生き残らせること、ただそれだけという単純な作戦だったもよう。
当代最強のスプリンターと当代最強のクラシックスペシャリストの両雄を擁するチームだからこそ余計なことを考える必要はなく、その二人が最後まで生き残れればあとは二人の個の力でなんとでもなるという余裕があったのだろう。
その作戦のシンプルさは、選手の迷いや判断の遅れを防ぐ効果も期待できる。最も本質的で重要な1つの目的だけに集中できれば多少のトラブルがあっても慌てることはなくなるからだ。
まさに強者の思考と言えるか。レース後に振り返ればチーム全体としてもトラブルはほぼなかった。結果論であるが結局勝つべくして勝ったと言える。