レビュー
Rapha



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多くのプロ選手がUCIによるギア比制限の考え方に反対、曰く「レースの理念に反する」
昨日の記事で、UCIが8/1から導入予定の最大ギア比制限について、その制限されるギア比の具体的な数値などを紹介した。次の記事がそれだ。
8/1からSRAMの一部ギア比が使用禁止となるレースあり。UCIによる最大ギア比制限のテストで禁止されるギア比とは?
その記事でも書いたがそれによってプロトンで最も影響を受けるのがSRAMを使っているプロチームだ。ワールドチームでいうと、Movistar、Team Visma | Lease a Bike、Red Bull-BORA-hansgrohe、Lidl-Trekの4チームある。
このギア比制限という考えだが、プロ選手組合CPAの会長アダム・ハンセンが言うには「CPAとしては中立の立場をとっている」、また「テスト実施自体は受け入れた」とのこと。
CPAとしては上述のようにテスト実施そのものは受け入れたものの、やはりSRAM使用チームの選手をはじめとして影響を受けるであろう選手たちは乗り気ではない。
アダム・ハンセンは独自の調査結果を踏まえて次のようにプロトンの空気感を説明する。
“However, the majority of riders say that this is not the biggest issue… It goes against the whole idea of racing, the whole idea is going as fast as possible and being first to the finish line.
訳「しかし、大多数の選手はギア比制限テストそのものが最大の問題ではないと考えている。レースという理念、すなわち、最大限速く走り、最初にフィニッシュラインを越えるのを目指すというレースそのものの今回にある理念に反することが最大の問題だと考えている。」
たしかにギア比制限で最高速を抑制すれば高速域での落車に対して一定の効果があるかもしれない。また高速状態で落車すると衝撃も大きいため脳へのダメージも大きくなりやすいという考えもあるだろう。
しかし、それでもかなり多くの落車がそれほど高速状態になっていない状態でも発生しているのも事実であり、その場合の原因はコースのデザインそのものにあることも多い。
つまりギア比制限どうこうよりも、コース設計のルール見直しのほうがずっと効果が高いのではないか。
この点、アダム・ハンセンも次のように語る。
“The course design should be set up for that and that’s the position of the CPA. Course design is very important and that’s the number one thing that we’re pushing now.”
訳「コース設定も落車しにくいよう設計されるべきだというのが我々CPAの立場だ。コース設定はともて重要で、改善すべき最優先事項である」