レビュー
Rapha








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2025ツール・ド・フランス第14ステージのコースプレビューと優勝予想

今日の第14ステージはピレネー山脈3連戦の最後となる。走行距離182.6 km、獲得標高4950m。そして最後はツールに36年ぶりに登場する超級山岳シュペルバニエール。
だがそれまでにもう1つ名物超級山岳トゥルマレ峠が登場。そしてその後の2級アスパン峠もロードレースファンにとってはおなじみの峠。この2つの峠コンビネーションはツールの伝統とも言える。
披露が蓄積されている第2週目、最初の超級トゥルマレでどんどん遅れていくだろう。最後の超級シュペルバニエールの手前では総合エースとそのアシストしか残っていない状況になるのではないか。
フィニッシュの舞台となる超級シュペルバニエールのプロフィールは次のようになる。
⛰️🏁 ⏱️ SUPERBAGNERES (12.13 km, 7.63 %, 925 m)
— ammattipyöräily (@ammattipyoraily) July 18, 2025
1986 | 38:46 | LeMond (🏆)
| 42:07 | Hinault (💛)
1989 | 36:03 | Rooks, Theunisse
| 36:37 | LeMond (💛)
| 36:56 | R.Millar (🏆), Delgado
🇫🇷 #TDF2025
(📷 with permission of @altimetrias_apm) pic.twitter.com/1jobrHtZ4n
シュペルバニエールは距離12.4km、平均斜度7.3%となっているがこの画像をみてもらうとわかるように斜度10%以上のオンパレード。かなりきつい。
このシュペルバニエールとトゥルマレという2つの超級、さらに1級と2級山岳もあるくせに今日のステージは難易度最大6のうち4でしかない(昨日の第13ステージは難易度最大の6)。頭おかしい。
今大会では昨日の時点で総合1位のタデイ・ポガチャルと同2位のヨナス・ヴィンゲゴーとの間に総合成績で4分7秒の差がついている。
昨年の2024ツール・ド・フランスで総合優勝したタデイ・ポガチャルは2位のヨナス・ヴィンゲゴーに最終的に6分17秒の差をつけていたが、4分以上の差をつけたのは第19ステージになってからだ(そこでヴィンゲゴーが大きく遅れた)。
もちろん昨年の大会とはステージやコースが異なるわけだが、このままのポガチャルの強さ・勢いが続くならば、はたして最後にはポガチャルはどれだけの差で今大会を制することになるのか。
普通に考えればポガチャルはもはやヴィンゲゴーたちに対して攻撃する必要がない。ヴィンゲゴーたちがアタックするときについていくだけでいい。第11ステージまでVismaの鍵を握っていた(と思われる)ジョーゲンソンもこの2日間で大きく総合タイムを落としたため、もはやジョーゲンソンが何をしようと放置でもいい。ヴィンゲゴーだけを見ていればそれでいいということになる。
大逃げが決まる可能性もあるだろうが、逃げという点では翌第15ステージのほうが向いていると思われる。そのため逃げ屋もその多くが今日は逃げずに第15ステージのために体力を温存しようとする可能性がある。まぁ逆に逃げが少なければあっさりプロトンも逃げ切り容認という可能性もある。
だがUAEは先日ポガチャルの落車を見てしまった。今後も落車がないとは言い切れないこと、そしてジョーゲンソンの脱落というVismaの綻びが見えている状況では、勝利を確実とするために絶対王者は手を抜かず得られるものは全て手に入れようとし続けるのではないか。そのためUAEは最後に逃げを追いつめると思う。
以上より、今日はヴィンゲゴーが最後の超級で先にアタックすると予想。ポガチャルは基本的にそれについていくだけだが、最後の最後で背後から一突きで仕留めてボーナスタイムをゲットという展開になるのではないか。省エネとタイム獲得を両立する作戦だ。
というわけで、今日もタデイ・ポガチャル。