
デュラエース/アルテグラのクランクの集団訴訟が和解で正式に決着。その和解の内容とは?
シマノのデュラエース/アルテグラの欠陥クランクの米国での集団訴訟が和解で正式に終結。
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2023年9月にシマノからロードバイク用リア11段変速対応ホローテックIIクランク(デュラエース、アルテグラ用クランク)がリコールとなり世界中で大騒ぎとなった。
→シマノがデュラエースクランクFC-9000/R9100などの無償点検サービスを実施へ。海外市場では76万個のリコール
そしてアメリカでは実に訴訟大国と言われる同国らしく集団訴訟に発展していた。その集団訴訟がシマノ北米法人との間との和解で正式に決着した。2月4日付けで訴訟が係属していた裁判所によって正式にその和解が承認されたのだ。
情報源:Shimano crankset recall settlement officially approved
デュラエース/アルテグラのクランク訴訟の背景
今さらとりたてて説明するほどのことではないが、初めてこの問題に接する読者もいるかもしれないので簡単にこの問題の背景を紹介しておく。
上述のように11速用デュラエースまたはアルテグラのクランク(2019年6月以前に製造されたFC-9000/R9100/R9100P、FC-6800/R8000)はクランクがパーツが接着による貼り合わせで製造されていたため、その接着が剥離しクランクが壊れるという問題が生じた。そこで正式に2023年9月にリコールとなった。
しかし実はこの不具合は2023年の何年も前から国内外で接着剥離が報告されており、シマノ側もそれを認識していたであろうにもかかわらず長年問題が放置され続けていたことが騒動を大きく炎上させた。
なんでもシマノと米消費者製品安全委員会(CPSC)のリコール情報によると、米国内で 4,519件の分離報告と6件の負傷報告(骨折・関節脱臼程度) が寄せられていたらしい。
加えてそれが同ブランドの最高級モデルのデュラエースとそのセカンドグレードモデルであるアルテグラで生じたこと、さらに全品回収ではなく小売店へまるで丸投げしたような初動対応・対応策を取ったこともまた騒動を大きくする燃料となった。
このリコール費用としてシマノは多額の特損を計上したりしたがもちろん巨大企業であるため事業存続という点で直接大きな影響はない。しかし、少なくともユーザーがシマノに抱くブランドイメージが毀損されたことは間違いないだろう。もっと早く行動していれば・・・というのは個人レベルでも企業レベルでも共通の人生訓(社訓?)である。
🐷「まぁワシはいつも人より行動が10周ほど遅いのだが(しかも結局行動はしない)」
今回の和解の内容
あくまで今回の訴訟は米国市場だけのものであり、日本市場や日本のユーザーに直接関係があるわけではないが、今回のその和解の内容について主なものを簡単に紹介しておこう。次の5点となる。
- 保証期間の延長・・・シマノの標準保証(Express Warranty)について、和解承認日から 追加で2年間の保証期間の延長
- リコール点検プロセスの強化・・・シマノに自主リコール点検体制の改善、販売店向けの訓練および検査用具の充実の義務化
- 既存クランクの補償と交換・・・異常の兆候があるクランクは無料で交換を保証
- 過去の支出に対する補償・・・すでに自己負担でクランクを交換したユーザーには、その費用を償還へ
- 原告への報酬・・・集団代表の14名の原告には、それぞれ500ドルが支払われる














