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SCOTTが32インチホイール搭載エアログラベルバイクを投入 Unbound Gravel 2026で常識を覆す新型プロトタイプを実戦テスト
ワールドチームのNSN Cycling Teamにチームバイクを供給するScottが、グラベルレース界に新たな一石を投じた。
2026年のUnbound Gravel 200において、これまでの常識を超える「32インチホイール」を採用したエアログラベルバイクのプロトタイプScott RC Gravel 32を実戦投入するのだ。次のInstagram投稿がそれだ。
昨年のUnbound王者キャメロン・ジョーンズが実際にレースで使用する予定であり、グラベルバイク開発の新たな方向性としてSNSを中心に大きな注目を集めている。
ロードバイクやグラベルバイクでは700C(約29インチ)が事実上の標準サイズとなっている。しかしScottは今回のグラベルバイクのプロトタイプScott RC Gravel 32でその常識をさらに拡張する32インチホイールを採用した。
新型プロトタイプは単にホイールサイズを大型化しただけではない。フレームとフォークは32インチ専用に設計された完全に新設計のカーボン構造で、空力性能を重視したシルエットが特徴だ。
フロントフォークからヘッドチューブ周辺にかけては、同社のエアロロードバイクを思わせる流線型デザインを採用。リア三角も低く配置されたシートステーによって空気抵抗の低減が図られており、タイヤを見なければ、従来のグラベルバイクよりもエアロロードバイクに近い印象を与える。
近年のグラベルレースでは高速化が進み、空力性能や転がり抵抗の重要性が増している。
SCOTTが32インチホイールに注目した理由もそこにある。
もともとMTBのタイヤサイズが29インチ化した理由は、障害物を乗り越える性能のアップだった。それにより荒れた路面での速度維持が容易になる。また接地特性の改善によってトラクションやコーナリング性能の向上も期待される。
そして今回さらに32インチへと拡張されたわけだが、実際に数ヶ月にわたりScott RC Gravel 32のテストを重ねてきたキャメロン・ジョーンズは、大径ホイールによって路面上を「浮いているような感覚」を得られると説明。特にコーナリング性能について高い評価を与えている。
特にUnbound Gravelのような平坦系グラベルレースでは荒れた路面での安定性と巡航速度が勝敗を左右するため、32インチ化による性能向上が事実であれば大きなアドバンテージとなる可能性がある。
注目すべきはホイールサイズだけではない。
グラベルレース界では近年、ロードレース由来の空力技術が急速に浸透しているが、今回のScott RC Gravel 32にも上記のようにエアロ性能重視の思想が見られる。
実際に専用開発のカーボンディープリムが用意されている。またハンドル幅は370mmと非常に狭く設定され、ライダーの前面投影面積を削減する構成となっている。
Scott以外にも、FactorやSpecializedなどもエアロ性能を重視した新世代グラベルバイクを開発しているとみられ、競技用グラベルバイクは新たな進化の段階へ入っている。
そうした各メーカーの開発の盛り上がりを見ると、Scott RC Gravel 32も市販化が視野に入っているのでは?とも思われるが、現時点でScottは、この32インチバイクについて市販予定はないと説明している。
同社によれば、このモデルはあくまで「Racing Concept(RC)」として開発された純粋な実験車両であり、レース環境で技術検証を行うことが目的とのこと。
32インチホイールがUnbound Gravelで高い競争力を示せば、ホイールメーカーやタイヤメーカーを巻き込みながら新たな規格として発展する可能性も残されているだろう。
またグラベルを超えて、MTB界にもこの影響が波及するかもしれない。
このScott RC Gravel 32は単なる話題づくりや研究だけにとどまらず、グラベル界の未来を占うものになるか?
🐷「まぁ、一般ユーザーが新技術・新製品戦争につきあう義務も義理もないけど」