レビュー
Rapha








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2026ジロ・デ・イタリアの総括と課題
今大会を振り返れば、基本的には事前の予想通りヨナス・ヴィンゲゴーの強さが際立っただけと言える。総合争いという点で大会が大きく盛り上がったのかと言われれば「微妙」と言わざるを得ない。
2024年ジロ・デ・イタリアではタデイ・ポガチャルがそうだったが、やはり強すぎる選手が1人だけという「ワン強(わんきょう)」状態では総合争いが最初から盛り上がりようがない。
まぁこのへんの感想は人それぞれだろうが、昨年の神展開となった2025ジロ・デ・イタリアの面白さと比べると、尻すぼみで終わったという感じが否めない。まぁ昨年のおもしろさが大会史上でも特別なものだったということでもあるが。
ヴィンゲゴーは本来積極的にステージ優勝を狙う必要がなかったはずの第20ステージでも貪欲に勝利を狙ったわけだが、そのような走り方は、まるでやりたい放題やりまくるタデイ・ポガチャルを彷彿とさせるものだ。
ポガチャルのスタイルを意識的に真似ようとした可能性がある。それはTeam Visma | Lease a Bikeのチームとしての方針なのかもしれない。
ヴィンゲゴーはツール・ド・フランスにも出場するわけだが、おそらく今の時点でヴィンゲゴーは本人史上最高の状態なのではないか。これまでよりも強くなっている感じがする。
これでようやく今年のツール・ド・フランスはポガチャルもヴィンゲゴーも(そしてレムコ・エヴェネプールも)お互いに過去最高の仕上がりで戦えるのではないだろうか。
ヴィンゲゴー「ポガチャルよ/レムコよ、神様にお祈りは済んだか?部屋の隅でガタガタ震えて命乞いをする準備はOK?」
さて全体的に見ればそんな感じの大会だったが、部分的に見ればそんな大会の盛り上げに一役買ったできごともあった。たとえば次のようなものだ。
第1に、Bahrain Victoriousのダークホースであり若手のアフォンソ・エウラリオが新人賞を取ったこと、そして大会前半でマリア・ローザを着用しそのキープに奮闘したことだ。
第2に、Lidl-Trekの山岳王ジュリオ・チッコーネが果敢に動くもなかなかステージ優勝ができなかったこと。本人としては悔しいだろうが、見てる側は盛り上がる。
第3に、ジョナタン・ナルバエスとポール・マニエのマリア・チクラミーノ争いだ。途中から僅差でのシーソーゲームの様相を呈し、奪っては奪われ返され…….となり、とてもおもしろかった。
第4に、Decathlon-CMA CGMのフェリクス・ガルが予想外に奮闘したことだ。結局最終総合成績で2位となり彼自身初のグランツールの総合表彰台に上った。今回の経験はかなりの自信となっただろう。自分なりの総合の戦い方に新しい悟りを得た可能性がある。
Decathlon-CMA CGMについては特に今年のツール・ド・フランスにフランス全土が期待する超新星ポール・セクサスが出場するが、そんなセクサスとガルのような総合エースたちが来年からのグランツールでどのように役割分担をしていくのかが見どころだ。
ジロ・デ・イタリアは昔はツール・ド・フランスと比べて山岳が厳しいなどの特徴があったり、独自の存在感があったわけだが、近年、少なくとも今年のジロはそのようなジロがジロであるための存在感・存在意義のようなものが感じられなかった。
年々そうしたジロらしさ、ジロの価値というものが薄れていっている可能性もあると思う。
既存のいわゆるオールドメディアだけが報道を独占していた時代から、WEBメディアの登場、そしてSNS時代へと時代が移り変わる中で、そうしたSNS時代であるがゆえに、逆にツール・ド・フランスにロードレースの価値が一点集中してしまい、他のレースへの関心が薄れていっているという可能性はないだろうか。
(それを示す科学的なデータがあるのかと言われればわからない。ただの個人の感想にしかすぎないが)
単純に考えれば次の2点が喫緊の課題としてあがるだろう。
イタリア国外スタートはジロの魅力を世界的に発信しようという試みの1つであり、それはそれで良いことだと思うが、それだけでなくイタリアという国全体を挙げてなんらかテコ入れをしないと、しばらくジロの地位の低下は避けられないのではないだろうか。
🐷「知らんけど」