Newsletter Subscribe
Enter your email address below and subscribe to our newsletter
Enter your email address below and subscribe to our newsletter
Le Tour de France Twitterより |
第16ステージは、ゴールへ向かう最後の平地でドラマが生まれた。まさかアレが発生するとはね。予想外やったわ。
Le Tour de France Twitterより |
もうね、これよ。この上の画像の通りよ。
ロードレースを見慣れてるベテランの変態さんたちはこの画像みて、何が起きてるかすぐに理解できるはず。そして、「あっ…(察し」となるはず。
この画像で見るべきポイントは、2つ。1つは、集団が分かれてること。そしてもう1つは、沿道の観客の旗。けっこうでかいカラフルな旗が風になびいとる。
そうや。強い横風が吹いてる場面なんや。この風の抵抗が強まったところで、一気に先頭のSunweb、チームSky、モビスターなどがペースアップして集団を破壊したんや。いきなりの先頭のペースアップに気づかず、のんきに走ってた選手たちは後方に置き去りや。
強風の抵抗さえなければ、なんとかおいつけるんやけどね。強風の中、先頭においつくのはほぼ無理。先頭も後続を引き離すための全力で走っとるからね。
これがたしかゴールまで残り10㎞をきったあたりの地点やったと思う。ゴール前の平坦区間や。まさかこの平坦区間において、横風分断作戦が実行される展開になるとはね。こんな強い横風が吹くとはね。ワシは全然思ってもいなかったわ。たまたま今日だけ強風なのか、普段からそういう地域なのか知らんけど。
さて、実はこの地点よりもうちょっと手前、最後の補給地点で実はトレックが攻撃をしかけてたんや。その補給地点でも風が強かったような気がする。
つまりトレックが最初に(?)に横風分断作戦を実行しようとしたんや。たぶん。ワシにはそう思えた。Skyの選手がチームスタッフから補給食を受け取った瞬間に、トレックのたしか3名の選手が一気にSkyの後方から加速して先頭に躍り出た場面があったんや。
でも、横風分断作戦を実行するにはチーム力が必要。でも、トレックにはその時点で3人しかおらへんかった。3人しかいないと、しかも、平地最強最速のスイス国籍の宇宙人、カンチェラーラはもうおらへんからね。平地でのチーム力はかなり弱かった。作戦実行のためのパワーがなかったので失敗に終わった。
たぶん、トレックとしてはこの16ステージで勝利を狙うジョン・デゲンコルプのために、余計な連中を振るい落とそうとしたんやと思う。
そして、その後上の写真のようになるわけ。
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
ところで、横風分断作戦といえば本来ならクイックステップが得意とする作戦。クイックステップには過酷なワンデイクラシックレースを生き抜き、勝利を狙える人材が豊富。なんでもありの殴り合いになるそんなレースに慣れてる猛者の集まり。
ところが、この横風分断作戦のとき、なんとエースのダンマーこと、ダン・マーティン(ダニエル・マーティン)が後方集団に取り残されてしまうという失態!結局、ダンマーはライバルたちから1分ほど遅れてゴールしてしまう。
クイックステップ何やっとねんと思ったら、クイックステップはスプリンターのエースにして、グリーンジャージを着るキッテルを守るために何名かそっちに人員を割いてたんやね。おかげで、ダンマーを守る人員が少なくなり、この分断作戦に対応委できなかった。
これはクイックステップの作戦ミスやろね。もともと今日のコースはキッテルには難しいコース。前半~中盤まで山やったし、そこでだいぶ遅れるのは想定の範囲内。さらにゴール前も登りあったしね。それも当然わかってたはず。
それでも今日は勝てる可能性がかなり低いキッテルの保護に人員を割いたわけ。その結果、総合エースにして、実際に総合順位で上位につけてるダンマーが、明日から始まる最終決戦を前にしてかなり大きな損失を被るハメになった。
きつい言い方すると、キッテルを守るために、ダンマーを見殺しにした。本来なら得意なはずのジャンルで、失敗してもうた。これを作戦ミスと言わずにいられようか?否!
ダンマーはここ数日ずっとがんばってたからね、ワシも感情移入してもうてる。ダンマー可哀そう。
次に、トレックは上述のように自分たちから横風分断作戦を仕掛けたあげく失敗。その後、チームSkyなどの横風分断作戦によって、自分とこのエースであるコンタドールが後方グループに追いやられてしまうという失態を晒す。
自分たちから仕掛けといて、やり返されてあえなく沈没。チーン。アホかいな。
Team Sunweb Twitterより |
一方、Skyはともかく、Sunwebはエースのマシューズのために1日中ずっと、ライバルたちの足&体力を削ろうと動いてた。終始ペースをアップさせたり。鍵となった最後の横風分断作戦でも最後の最後までチームとして多くの人数を残存させてた。見事にその作戦がハマって、マシューズが優勝!
最後のスプリントでは、若干、ルール違反スレスレ?の動きがあったもののセーフ。
Team Sunweb Twitterより |
Team Sunweb Twitterより |
この差!僅差!
第16ステージのまとめ動画。
第16ステージのGoProによるハイライト動画。
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
ASO公式サイトより |
今日の第17ステージからいよいよ最終決戦が始まる。この17と次の18ステージは超級山岳ステージ。この2つのステージでの結果が、第19ステージをはさんで第20ステージの個人TTへつながり、そして総合優勝が決まる。
TTが弱い選手は、17&18で攻撃せなあかん。Skyは、フルームはもちろん他のチームメイトもTTが強いうえに、登りでのチーム力は圧倒的。そんなバケモノどもを相手に、他チームは攻撃をしかけなあかん。Sky以外の全チーム連合による波状攻撃が理想やけど、なかなか全チームの思惑はそろわないのが現実。
総合優勝なんてもう完全に諦めてるチーム&選手もいるからね。求めるものがちゃうからね。
さて、どんなドラマが生まれるか。超級の登りがあれば、その表裏をなす超級の下りもあるわけで、下りでアクシデントも十分あり得る。
第17ステージのコースのPV。
(関連する過去記事とか、1つ前・後の記事は下のほうにあるで)