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ロードレースの歴史はドーピングの歴史。しかし2000年代に入り、現代のロードレースはかなり清らかなものになったように思える。これはプロトン内部の選手も、業界内の人間も口をそろえる。
だがしかし、毎年ドーピングのニュースがゼロにはならないのも確か。一部ではまだ根強く使用者は残る。特に、近年は以前よりもアマチュアやジュニア世代に対するドーピング調査・捜査の必要性が強くなっているようにも思われる。
さらに最近は室内トレーニング環境の充実、特にハイテクマシンであるスマートトレーナーとZwiftなどのアプリとを組み合わせるのが大人気である。
今回はそんな室内トレーニングとドーピングのお話をご紹介。
情報源:Temperature doping: Are there optimal conditions for indoor training?
Surprised ESPN let Lance Armstrong start this 30 for 30 with an uncensored message for 2020. pic.twitter.com/5OZIahHPCg
— Arash Markazi (@ArashMarkazi) May 25, 2020
まずドーピングの種類についていえば、ワシによる大雑把な分類となるが、4種類ある。
まず伝統的なドーピングといえば次の2種類。
・お薬を使う肉体的なドーピング
・隠しモーターなどの機材的なドーピング
これに室内トレーニング時代・ZWIFT時代特有の、次のドーピングを加える。
それは、パワーウエイトレイシオ(PWR)ドーピングである。
PWRドーピングは、ZWIFTなどを使っている人にはおなじみかもしれない。基本的にどんな分野であろうと体重の重い人間のほうがパワーが強い。
ところがZWIFTなどはあくまでネット回線を通じてつながるだけであり、乱暴にいえば結局のところ知らない人間の集まりである。体重などのデータが本当に正しいかどうかなんて誰もわからない。
だったら体重の重い人間が、軽い体重としてデータを登録していたらどうなるか?体重1kgあたりのパワーの比率が上がる。
例えば体重100kgで1000Wの人間ならば、1kgあたり10Wである。そんな人間が体重50kgでデータを登録しているとする。そうなれば、1kgあたり20Wである。
このPWRは特に登りで重要なデータとなる。ぶっちゃけ長い登りなんてPWRがほぼ全てである・・・とは言い過ぎ(心肺能力や血液の酸素供給能力なども関係あるから)だが、まぁめちゃくちゃ重要である。
体重データをデタラメにすれば、プロ以上のパワーウエイトレイシオを叩き出すことが可能となる。そうなればバーチャルライドの上では超上級者として存在することになる。
さて、この体重ドーピングに加えて最後にもう1つ、ZWIFT時代特有のドーピングを加えたい。
それは、温度ドーピング(体温・室温ドーピング)である。
Another day of suffering on the cards with the Queen Stage of Tour For All on @GoZwift. Today we race 46.5km with 1710m of climbing and a summit finish on Alp du Zwift. Tune into @R_Cycling Insta Live to see my real life suffering on the final climb around 3pm CET. 📸 @harperjojo pic.twitter.com/MrDyPC4oCB
— Ashleigh Moolman (@ashleighcycling) May 8, 2020
一般的に人間は、気温が低いと肉体の活動レベルが下がる。パフォーマンス(肉体の性能)が下がる。
あたたかくなれば肉体が動きやすくなり、パフォーマンスはあがる。しかし、熱くなりすぎるとやはりパフォーマンスは下がっていく。つまり、温度をパフォーマンスの関係を表すグラフは「山」のような曲線になる。
では室内トレーニングに最適な温度は?
それは情報源記事によると、10℃~17℃だろうと述べる。
みんなの経験上、だいたいそのあたりが一番ローラー台を回しやすいとか、調子がいいとかの実感・記憶があるだろうか?
であれば、自分だけ室温を10℃~17℃にして(もちろん扇風機も稼働させて)バーチャルライドに参加すれば、それよりも高い室温だったり、逆に低い室温だったりするようなライバルたちと比べてより優位に立てるのではないだろうか?
今回の情報源記事にはそのようなことが書いてある。ZWIFTなどをやるときは扇風機だけでなく、室温にもこだわってみると興味深いデータが取れるかもしれない。