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2020ジロ・デ・イタリア第20ステージ

0秒の攻防!ジロ第20ステージの概要と感想

2020ジロ・デ・イタリア第20ステージについて

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ジロ・デ・イタリア第20ステージが終わった。言うまでもなく最終山岳決戦の舞台。明日の最終日の個人タイムトライアルとも密接に関係するこの第20ステージ。そんな超重要かつ超難関ステージの感想を簡単に。

第20ステージのコース

第20ステージは本来のコースから変更されている。セストリエーレを違う方向から3回登るというコースになった。変更の理由はフランスがコロナ第二波襲来により入国制限を行っているからである。

変更前と変更後の違いは、 過去記事「ジロ第20ステージはコース変更へ。原因は雪とコロナ。」を見てもらいたい。

チームサンウェブは、優勝候補二人が違う機材

今日の山岳最終決戦で、チームサンウェブは優勝候補の二人、すなわち、ジャイ・ヒンドリーとウィルコ・ケルデマンがそれぞれ違う機材を選択した。

ヒンドリーはディスクブレーキ、そしてマリア・ローザのケルデマンがリムブレーキである。

これまでも二人は同じチョイスをしてきた。最終決戦でも二人ともそれぞれ異なる機材で臨んだ。

そんな第20ステージはこんなコースである。

第20ステージ優勝は、スプリンターのアルノー・デマール!

(ヾノ・∀・`)ナイナイ

残り30km。イネオスがついに鉄槌を振り下ろす!そして・・・

まずこの第20ステージが始まる時点での総合順位のトップ5についてのタイム差はこのようになっていた。

順位選手チームタイムトップとのタイム差
1Wilco KELDERMANTEAM SUNWEB80:29:1900:00
2Jai HINDLEYTEAM SUNWEB80:29:3100:12
3Tao GEOGHEGAN HARTINEOS GRENADIERS80:29:3400:15
4Pello BILBAOBAHRAIN – MCLAREN80:30:3801:19
5João ALMEIDADECEUNINCK – QUICK – STEP80:31:3502:16

3位まで15秒の中での接戦。この第20ステージで見るべきポイントは以下の4つ。

・ケルデマンとヒンドリーのエースの座の交代があるのか?
・ステージ優勝とボーナスタイム
・明日の個人TTに向けた脚の調子はどうか
・Deceuninck-QuickStepがアルメイダの表彰台入りのため攻撃に出るのか

まず、残り30kmとなった瞬間にイネオスが動いた。第18ステージと同じロハン・デニスとタオ・ゲイガンハートが加速。

2020ジロ・デ・イタリア第20ステージ
2020ジロ・デ・イタリア第20ステージ

これについていけたのは、サンウェブのジャイ・ヒンドリーのみ!まさに第18ステージと全く同じ展開となった。マリア・ローザのケルデマンたちは少しずつ離れていく。

みるみるうちに差は拡大し、先頭の3人とケルデマンらとは1分近くの差がついてしまう。すでにこの時点でもうヒンドリーがサンウェブの事実上のエースになってしまった。明日の個人TT次第でわからないが、明日は15.7 kmという短距離、しかも平坦である。それで1分近くの差が生じるとはトラブルが無い限り考えにくい。

おそらくケルデマンがTTを得意としていても、ヒンドリーとの差、ゲイガンハートとの差をつめるのは困難であろう。

再びアルメイダを表彰台へ!Deceuninck-QuickStepが動く!

5位のアルメイダと4位のビルバオとの差は57秒。そしてケルデマンのこの日の調子と、個人TTのアルメイダの強さを考えれば、たとえ最終日が上述の短距離TTであっても、3位入賞の表彰台の可能性は少ないとはいえ、ゼロではない。

そして、最後の局面でDeceuninck-QuickStepが動いた。

まず、逃げに入っていた同チームのピーター・セリーが、デニス、ゲイガンハート、ヒンドリーの3人に合流。しばらく走ったあと、セリーだけが落ちていった。

ブタ「さすがにその3人にはついていけなかったか」

と思ったが、違った。

セリーが落ちていってすぐに、後方でアルメイダが追走集団からアタックをかけた。

そうセリーは、アルメイダをアシストするために一旦下がったのだった。

2020ジロ・デ・イタリア第20ステージ
2020ジロ・デ・イタリア第20ステージ

マリア・ローザのケルデマンも、ビルバオもこの動きについていけず見送るのみ。Deceuninck-QuickStepはアルメイダのジロ総合3位に向けて最後の賭けに出た瞬間だった。

2020ジロ・デ・イタリア第20ステージ
2020ジロ・デ・イタリア第20ステージ

一方、ヒンドリーとゲイガンハートは絶対に今日はステージ優勝が欲しい。ステージ優勝にはボーナスタイムが設定されているからだ。

そもそも両者の差はたった3秒しかない。明日のTTを考えるとたとえ数秒でも相手より有利に立ちたいところ。今日マリアローザを着たいのではなく、明日のために今日勝つ必要がある。

ジロ序盤であれば、「明日のために無理する必要はない」と考えることもできるが、「明日のためにこそ今日勝たなければならない」という状況である。

二人で登りスプリントとなったが、その結果・・・・・・

なんと二人のタイム差は0秒で明日を迎えることになった。胸熱の展開!

そもそもサンウェブとイネオスの両チームとも、いわば「伏兵」「サブエース」的な選手が今年のジロ総合優勝の主役となっている。サンウェブはケルデマンではなくヒンドリー。そしてイネオスはゲラント・トーマスではなくゲイガンハート。

一体誰がこんな展開を予想したであろうか。しかも二人のタイム差は0秒で最終日の個人TTへ。

今年のツール・ド・フランスも伝説的なドラマとなったが、ジロも相当に神展開なドラマとなっている。やばいよやばいよ~。

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piginwired
piginwired
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2 Comments

  1. ジロも予想だにしない展開となりましたね。そしてTTで決着をつけるのもツール同様…
    それにしてもアルメイダ含め若手の大躍進が凄まじいです。30前後の世代はまたしてもヤングたちに喰われてしまうのか…

    ブエルタではどんな結末が待っているのでしょうか、楽しみです。

    • ブエルタはモビ☆スタがさすがに地元だけあって最初から頑張ってるブヒね。

      今年は2つのグランツールと違って、ステージ数が少ないことがどう影響するか・・・

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