アメリカのTVからツール・ド・フランスが消える？TV放映権を持つNBC Sports Networkそのものが消滅か

アメリカでツール・ド・フランスのTV放送がなくなる。

同国でツールのTV放映権を持つのが、アメリカ3大ネットワークと呼ばれる企業の1つNBCだが、そのスポーツ専門チャンネルのNBC Sports Networkが今年いっぱいで再編・縮小されるからだ。

情報源：Tour de France’s U.S. television future in doubt as NBC Sports Network set to shutter

NBC Sports Networkを保有する親会社NBCがそのグループ全体での組織再編と経営戦略の練り直しを実施しようとしており、その結果、ツールを放送するスポーツ専門チャンネルであるNBC Sports Networkが整理されることになった。

よってTV放映が今年いっぱいでなくなるのは、ツールだけでなく、アメリカンフットボールのNHL、カーレースのNASCAR、サッカーの英国プレミアリーグなどの放映もなくなる。

ただし、これらの人気コンテンツ（ドル箱）は、他局であるUSA Networkが買うもよう。

一方で、ニッチなジャンルのドッグショー、車のショー、NASCAR以外のカーレースなどは新しいスポンサー（出資してくれるとこ）が見つかれば続行となるようだが、それが叶わなければTV放映はなくなるだろう。

そして気になるツール・ド・フランスのTV放映だが、まだどこかのメディアが買うなどの情報は上がっていない。

アメリカは日本の約26倍もの広大な国土を持ち、圧倒的に世界最大のメディア大国。日本のぬるま湯のメディアビジネスごっことは全く別次元の戦争が行われているであろう。「マスネットメディア」との争いも勃発しさらに競争が苛烈となっている。

今回の件は「TV放映」の話であるが、スポーツ視聴の舞台も今後どんどんネットを中心にしていくということなのだろうか。3大ネットワークと呼ばれるマスメディアの1つが、「TVにおける」人気スポーツコンテンツの売却や番組縮小を行うのは、メディアのTV離れ、ネット偏重が加速しようとしているのか？

五輪の開催やIOCにも強い影響力を持つアメリカメディアのNBCのこうした動きは、今後の五輪にもなんらかの影響を及ぼすことになるかもしれない。