2021OmloopでFactor Ostro Vamが崩壊した件について。改良版フォークの提供開始へ
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少し前のフランスのレース、Le Samyn(ル・サミン)でマチュー・ファン・デル・プールが乗るCanyonの2021年モデルのAeroadについて、そのハンドルがぶっ壊れたことはみんな覚えているだろう。
その後、Canyon社が問題のハンドルと一部ユーザーから不評のシートポストについてその改善案を発表しているのも記事にした。
だが、そのマチューのトラブルの少し前、オムループ・ヘット・ニウスブラット(Omloop Het Nieuwsblad)にてチームイスラエルが使うFactor Ostro VAMにも深刻なトラブルが発生していた。マチューのトラブルも危険度大だが、ひょっとしたらこのFactorのほうが危険度が大きかったかもしれない。それはフォークとヘッドチューブがぶっ壊れるというものだった。次の画像を見て欲しい。
It’s never a good look when a rider is standing roadside holding a set of handlebars that are no longer connected to anything.https://t.co/Idv2tvtp6c
— CyclingTips (@cyclingtips) March 30, 2021
ヘットチューブとフォークが分離、さらにステムとチューブも分離してめちゃくちゃになっている。フォークのコラムに異常が発生したか?この重大なトラブルに遭遇した選手はTom Van Asbroeck。
そしてこの件についてFactorから公式アナウンスがようやくなされた。次のリンクで見て欲しい。
Factor公式:UPDATE ON ISN’S TEAM OSTRO
長々といろいろ書いてあるが、ヘッドチューブのコラムに使用するコンプレッションプラグ?(プレッシャープラグ?)に問題あったようだ。
- プレッシャープラグの表面処理に問題があった。フォークが抜け落ちないよう粗い処理をすべきだった(ザラザラしてるほうが抵抗が大きいので抜け落ちにくい)のに、それをしていなかった。さらに石畳ではフレームにかかる負荷がかなり高く、その疲労が蓄積していった。そういったいくつかの問題が重なって結果として引抜強度が低下。それが今回のトラブルにつながった。
- 現在のチームイスラエル用のフォークは全て改良された新型へ交換
- 一般人向けには、代理店やショップを通じて交換サービスを提供
- 現時点(3/30)では、日本代理店のTrisportsからのアナウンスはなし
Factor社が言うには、プロレースでのいろいろな要因が重なって起こったトラブルのため基本的には一般ユーザーには発生しない可能性が高いらしい。そのため、社内実験でもなかなか原因追究に時間がかかったようだ。
だが、やはり一般ユーザーとしても心配は心配。そこでいちおう乗るのは控えて、Trisportsから正式なアナウンスがあればすぐにショップや代理店に相談したほうが良いだろう。