Enter your email address below and subscribe to our newsletter

ロードレースのストラーデ・ビアンケとジュリアン・アラフィリップ

23歳 vs 41歳?2022ストラーデ・ビアンケの感想と結果・ハイライト動画

2022ストラーデ・ビアンケの感想と結果

Share your love

個人的にストラーデ・ビアンケが始まると、「あぁついに今年も本格的にロードレースが始まったな」という想いを抱く。みんなはどうだろうか。

いわずとしれたイタリアのトスカーナ地方を走るレースで、なんといっても白い未舗装路とそれを囲む自然の緑との対比が美しく、そして最後の街中で、建物に囲まれたゴール前の狭い激坂決戦が名物。ワールドツアーの中でも個性を放つ、独特の情緒を楽しめるレース。

始まったのは2007年(当時は名前が少し異なる)という若いレースだが、すぐに人気レースとなった。最多優勝経験者はあのレジェンド、ファビアン・カンチェーラ。その偉業を称えて、彼の名前がついた区間もある。

昨年はマチュー・ファン・デル・プールが優勝。今年は残念ながら、マチューもファン・アールトも出ない。そしてトム・ピドコックも、トム・デュムランも、さらには日本人で唯一出場予定だった中根英登も急遽体調不良で欠場となっている。

昨年度のハイライト動画

今年のコース

2022ストラーデ・ビアンケのコースプロフィール
© RCS Mediagroup S.p.a. 大会公式サイトより

今年の出場チーム

今年のシマノのニュートラルサービス部隊

レース展開と感想

最初の逃げは7人

この日、最初にできた逃げにのったのは次の7人。

  1. Lilian Calmejane (AG2R Citroën)
  2. Davide Martinelli (Astana Qazaqstan)
  3. Edoardo Zardini (Drone Hopper-Androni Giocattoli)
  4. Simone Bevilacqua (Eolo-Kometa)
  5. Taco Van der Hoorn (Intermarché-Wanty-Gobert)
  6. Leon Heinschke(Team DSM)
  7. Marco Brenner (Team DSM)

残り100kmのグラベルでプロトン全体の大落車!アラフィリップのふっとび方がヤバい

残り100kmの時点で5人が逃げていて、それをプロトンが追う展開だった。しかしその未舗装路で大落車が発生。集団先頭にいた世界王者のジュリアン・アラフィリップのふっとび方がやばい。というか受け身がすごい。次の動画をみてほしい。

アラフィリップは落車前から走るラインに無理があったのか、バランスを崩しそうになっていて、右のペダルから右足を外していたのが見える。

そして斜め前方にいたアルペシン・フェニックスの選手が砂利にタイヤをとられたのか、アラフィリップの前までスライドしてしまって落車。アラフィリップがそれに巻き込まれ、さらには後続も多数が巻き込まれる大落車となってしまった。

この落車により、ロット・スーダルのヴィクトール・カンペナールツ(Victor Campenaerts)と昨年のドーフィネで23歳でプロ初勝利をあげたブレント・ファン・ムール(Brent Van Moer)がリタイア。

さらには初出場となったバイク・エクスチェンジのマイケル・マシューズ(Michael Matthews)や、ユンボ・ヴィズマのティシュ・ベノート(Tiesj Benoot)、さらにはバーレーン・ヴィクトリアスのマテイ・モホリッチ(Matej Mohorič)もリタイアとなってしまう。いきなりとんでもない展開だ。

タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)もこの落車にまきこまれ、落車したようだが、プロトンに戻り無事のように見える。そしてあれだけ派手にこけたアラフィリップはプロトンから遅れることになったが、その後は無事に集団に戻っている。

そして、アレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde)おじさんも無事だ。

残り50km。ポガチャルがアタックして独走スタート!

落車に巻き込まれ怪我がないか心配だったポガチャルが、残り50kmとなったところで未舗装路の下りを利用してアタック。

この後の短い登りでも踏み続け、後続との少しずつ差を広げていく。

こきざみに登りが多い今日のコースだが、ポガチャルはさすがにディスクブレーキバイクを選んだ。

そんなポガチャルを一人追走するのがイネオスのカルロス・ロドリゲス(Carlos Rodríguez)。そしてアラフィリップや、トレック・セガフレード期待のホープ、クイン・シモンズ(Quinn Simmons)などの集団となる。

ロードレースの2022ストラーデ・ビアンケ

ポガチャルは快走を続け、残り40kmでカルロスと40秒、そしてプロトンとは1分以上の差をつけて逃げ続ける。ポガチャルはもともとシクロクロスもやっているだけに未舗装路での走行テクニックを持っている

カスパー・アスグリーン動く!

ポガチャルは悠々と一人旅を続ける。

ロードレースの2022ストラーデ・ビアンケ

一方後方では、残り18kmとなったグラベルセクターで、クイックステップのエース、カスパー・アスグリーン(Kasper Asgreen)がついに動く!単独でポガチャルを追うべく、集団から加速。

このアスグリーンも後続と差をつけるに成功。孤独にポガチャルを追いつづける。

先頭をひた走るポガチャルはついに最後のグラベルの登りに入る。例年ここで数人がアタックし、最後の局面への布石となることが多い。昨年のマチュー・ファン・デル・プールもここで加速した。

ロードレースの2022ストラーデ・ビアンケ

そして追走のアスグリーンもそのラストグラベルセクターに突入。ポガチャルとの差は残り12kmで58秒。ポガチャルはTTも強い、しかしアスグリーンもTTが得意。TTが得意なもの同士の闘い。

本当に引退するのか、このおじさん

ロードレースの2022ストラーデ・ビアンケ

バルベルデキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

なんと、最後のグラベルの登りを終えたところでアレハンドロ・バルベルデ(41歳)がヌルっとアスグリーンに合流!この驚きと熱い展開に大笑い。ずっと今日は大人しいと思ってたらここで動いてきた。

だけど強すぎる

アスグリーンとバルベルデは二人でポガチャルを追うが、差は全然縮まらないまま。二人だけだと結局お互い牽制しあって、綺麗には協調できないのか。最後の最後にのぞみをかけて、微妙に脚を残そうとしているのか。

独走を続けるポガチャルはついに残り1kmをきる。ここからゴールまでは次の動画でどうぞ。

途中で本人もファンも勝利を確信したか、母国スロベニア国旗をもったファンとタッチを交わす。これが常勝王者の余裕か。街中の最後の激坂もスロベニア国旗に迎えられながらゴール。

(‘A`)「こんなバケモンどうすればええねん」

ただ過日の今年最初のワールドツアーであるUAEツアーで連覇を果たすことを目的として調整してきたのだと考えると、現在のコンディションがプロトンの中でも一人だけ高い次元にあるのかもしれない。たった一人、コンディションがピークのままストラーデ・ビアンケを迎えられているのかも?

まぁとにかく強い。強すぎる。結局50km独走して勝利。なんやそれ・・・

そして2位は41歳!

最後にカスパー・アスグリーンを突き放し、現役最後のストラーデ・ビアンケとなるアレハンドロ・バルベルデがポガチャルに続いた。

(‘A`)「ポガチャルもおかしいが、このおじさんもたいがいおかしい」

(‘A`)「あと2年ぐらい走れそう」

この独走劇を見せられれば、もうミラノ~サンレモもロンド・ファン・フランデレンもとれそうな気がする。パリ~ルーベはどうだろう。シクロクロスもいけるだけにひょっとしたら近い未来にいけるかも?

このまま怪我もなければ、ツール・ド・フランス三連覇も決まりといっていいような・・・そんなポガチャルの強さが光ったレースとなった。

2020ストラーデ・ビアンケのトップ10

1タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)UAE Team Emirates
2アレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde)Movistar
3カスパー・アスグリーン(Kasper Asgreen)Quick Step-Alpha Vinyl
4アッティラ・ヴァルテル(Attila Valter)GroupamaーFDJ
5ぺリョ・ビルバオ(Pello Bilbao)Bahrain Victorious
6ジョナタン・ナルバエス(Jhonatan Narváez)INEOS Grenadiers
7クイン・シモンズ(Quinn Simmons)Trek-Segafredo
8ティム・ウェレンス(Tim Wellens)Lotto Soudal
9シモーネ・ペティッリ(Simone Petilli)Intermarché-Wanty-Gobert Matériaux
10セルヒオ・イギータ(Sergio Higuita)Bora-hansgrohe

2022 Strade Bianche ハイライト動画

Share your love
piginwired
piginwired
Articles: 6427

2 Comments

  1. ライブ映像入ったと思ったらいきなりの大落車、びっくりしましたね。
    どうやら無茶苦茶な突風で次々と吹っ飛ばされたのが原因とのこと。
    アラフィリップくんの大前転、草地だったのが幸いでした。
    それにしても、マチューくんもワウトくんもいなかったとはいえ、ポガちゃん大独走は凄い。
    あの抜け出した緩めの登りからずっと500Wくらいで踏み続けてたようです。化け物か?

    • あの映像はすごかったブヒね。アラフィリップも受け身もすごかったけど。
      あそこは未舗装路だっただけに小石だからでこけた選手は痛そう。

      やっぱりポガチャルはおかしいブヒねぇ・・・2位の41歳もたいがいおかしいけど・・・

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

Stay informed and not overwhelmed, subscribe now!