エースの落車相次ぐ!2021ツール第3ステージの結果と感想
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今日のコース
今日は小さなアップダウンがあるが、これまでの2日間と異なりゴール前は登りとなっていない。つまりピュアスプリンターのためのステージだ。優勝候補筆頭は、カレブ・ユアンだろう。
展開と結果:落車!落車!落車!落車!
結果から言うと、落車だらけの1日となってしまった・・・。しかも各チームの名だたるエースたちが・・・巻き込まれたのだ。以下順番に見ていこう。
今日はあまりパっとしない天候でスタート。だが今日も落車が発生。なんとイネオスのエース、ゲラント・トーマス(通称G)が序盤で落車してしまう。次の映像を見て欲しい。
ゲラント・トーマス落車時の映像#ツール #ロードバイク #ロードレース #ツール・ド・フランス #ツールドフランス #jspocycle #JSPORTS https://t.co/yDt20qprHl
— ロードバイクのブタ(略RBB) (@BikeNewsMag) June 28, 2021
この落車でGは鎖骨をやってしまったかと思われたが、その後無事にバイクにまたがりチームメイトの助力を得て無事にメイン集団に復帰。ひとまず胸をなでおろした。
だが終盤に差し掛かり残り10kmとなった地点で・・・
今度はJumbo-Vismaのエース、プリモシュ・ログリッチが落車!左脚の上部、そして左肩のジャージが破け痛々しい皮膚が露出している。
この落車時の映像がこちら。
プリモシュ・ログリッチ(TJV)…😱
— J SPORTS💛サイクルロードレース【公式】ツール開催中🇫🇷 (@jspocycle) June 28, 2021
がんばれがんばれ、超がんばれ
Cycle*2021 ツール・ド・フランス 第3ステージ
【ロリアン 〜 ポンティヴィー】182.9km(平坦・難易度1)
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/9n36IrPBMn#TDF2021 #jspocycle pic.twitter.com/fz0psKF5u8
この落車により最大のライバルであるタデイ・ポガチャルのいる集団から1分20秒の差がついてしまう。ここからJumbo-Vismaはチーム一丸となってログリッチを先頭集団に追いつかせるため必死の追走を余儀なくされる。
そして今度は残り4kmの地点で・・・
またも落車ああああ!!!
これにUAEのエース、タデイ・ポガチャルが巻き込まれる。だが落車は免れたようだ。しかし足止めを食らってしまい、10秒ほどのタイムロスか?イネオスのカラパスやアラフィリップやマチューのいる先頭集団から離れてしまった。
これらの事故を回避した先頭集団はついにゴール前スプリントへなだれ込んでいく。しっかりとピーター・サガン、カレブ・ユアン、ソニー・コルブレッリ、ティム・メルリールといった有力スプリンターも残っている。
マイヨ・ジョーヌ死守とチームメイトのティム・メルリールを勝たせるべく先頭でマチュー・ファン・デル・プールが鬼引き!チームアルペシン・フェニックスが有利なまま最終コーナーへ突っ込む!
また落車あああああああああああ!!!!今度はカレブ・ユアンがコーナーで滑り、ピーター・サガンがそれに巻き込まれた形!今日は一体どうなっているんや!!
最後1kmからこの落車シーン、そしてゴールの結末までの動画をどうぞ。
🇧🇪 @MerlierTim triumphs in Pontivy!
— Tour de France™ (@LeTour) June 28, 2021
See the final KM ⬇️
🇧🇪 @MerlierTim triomphe à @VillePontivy !
Regardez le dernier KM ⬇️#TDF2021 pic.twitter.com/VOTG5vcDpJ
このサガンの落車で思ったことは、
ピーター・サガンが落車しながらもハンドルを決して離さないままだったのが印象的#ツール #ロードバイク #ロードレース #ツール・ド・フランス #ツールドフランス #jspocycle #JSPORTS
— ロードバイクのブタ(略RBB) (@BikeNewsMag) June 28, 2021
ということ。よく見てもらいたい。レース派の人にとっては落車の仕方の参考になるのではないだろうか。
さて、優勝はアルペシン・フェニックスのエーススプリンターのティム・メルリール。最大のスター選手マチュー・ファン・デル・プールに負けない活躍を今年はずっとしている。その好調さのままツールに参戦し見事に結果を出した。
アルペシン・フェニックスはチームとしての格はワールドツアーチームではなくその1つ下のProTeamでありながらも2連勝。もちろん同チームはProTeamの皮を被っているだけで実質はワールドツアーチームみたいなものなのだが・・・
それでもツール・ド・フランス初出場のチームであるのにすでに2勝目。普通のワールドツアーチームでもなかなか難しいのをやってのけた。
今日のトップ10はこうなった。
順位 | 選手 | チーム | ボーナスタイム |
1 | TIM MERLIER | ALPECIN – FENIX | B : 10” |
2 | JASPER PHILIPSEN | ALPECIN – FENIX | B : 6” |
3 | NACER BOUHANNI | TEAM ARKEA – SAMSIC | B : 4” |
4 | DAVIDE BALLERINI | DECEUNINCK – QUICK – STEP | – |
5 | SONNY COLBRELLI | BAHRAIN VICTORIOUS | – |
6 | JULIAN ALAPHILIPPE | DECEUNINCK – QUICK – STEP | – |
7 | MATHIEU VAN DER POEL | ALPECIN – FENIX | – |
8 | CEES BOL | TEAM DSM | – |
9 | ANTHONY TURGIS | TOTALENERGIES | – |
10 | MAXIMILIAN RICHARD WALSCHEID | TEAM QHUBEKA NEXTHASH |
総合順位と各賞ジャージ
ポガチャルとログリッチは落車に巻き込まれた影響で順位後退。ポガチャルは3位のカラパスと8秒差の6位。そしてログリッチはカラパスから1分4秒も差がついた20位となってしまった。結果、ポガチャルとログリッチとの差は56秒。
順位 | 選手名 | チーム名 | タイム差 | ボーナスタイム |
1 | MATHIEU VAN DER POEL | ALPECIN – FENIX | – | B : 18” |
2 | JULIAN ALAPHILIPPE | DECEUNINCK – QUICK – STEP | + 00h 00′ 08” | B : 10” |
3 | RICHARD CARAPAZ | INEOS GRENADIERS | + 00h 00′ 31” | – |
4 | WOUT VAN AERT | JUMBO – VISMA | + 00h 00′ 31” | – |
5 | WILCO KELDERMAN | BORA – HANSGROHE | + 00h 00′ 38” | – |
6 | TADEJ POGACAR | UAE TEAM EMIRATES | + 00h 00′ 39” | B : 11” |
7 | ENRIC MAS | MOVISTAR TEAM | + 00h 00′ 40” | – |
8 | NAIRO QUINTANA | TEAM ARKEA – SAMSIC | + 00h 00′ 40” | – |
9 | PIERRE LATOUR | TOTALENERGIES | + 00h 00′ 45” | – |
10 | SERGIO ANDRES HIGUITA | EF EDUCATION – NIPPO | + 00h 00′ 52” | – |
11 | BAUKE MOLLEMA | TREK – SEGAFREDO | + 00h 00′ 52” | – |
12 | DAVID GAUDU | GROUPAMA – FDJ | + 00h 00′ 52” | – |
13 | ALEXEY LUTSENKO | ASTANA – PREMIER TECH | + 00h 00′ 52” | – |
14 | JHOAN ESTEBAN CHAVES | TEAM BIKEEXCHANGE | + 00h 00′ 52” | – |
15 | RIGOBERTO URAN | EF EDUCATION – NIPPO | + 00h 00′ 52” | – |
16 | VINCENZO NIBALI | TREK – SEGAFREDO | + 00h 00′ 55” | – |
17 | JAKOB FUGLSANG | ASTANA – PREMIER TECH | + 00h 00′ 55” | – |
18 | GERAINT THOMAS | INEOS GRENADIERS | + 00h 01′ 07” | – |
19 | SONNY COLBRELLI | BAHRAIN VICTORIOUS | + 00h 01′ 12” | – |
20 | PRIMOŽ ROGLIČ | JUMBO – VISMA | + 00h 01′ 35” | B : 10” |
ジャージ名 | 選手名 |
---|---|
マイヨ・ジョーヌ (総合1位) | Mathieu van der Poel |
マイヨ・ヴェール (ポイント勝) | Julian Alaphilippe |
マイヨ・ポワ・ルージュ (山岳賞) | Ide Schelling |
マイヨ・ブラン (新人賞:25歳以下対象) | Tadej Pogačar |
明日の第4ステージのコース
明日の第4ステージでブルターニュ地方からさようなら。そしてコースはご覧のとおり平坦。二日続けてのゴール前スプリント合戦となるだろう。第3ステージで敗れたスプリンターたちの雪辱なるか?
個人的にはなるんですけどカヴェンディッシュのバイク交換の遅れが結果的に正解だったことが何よりの救いです
それにしても今日はひどすぎましたね…落車してくださいねと言わんばかりのゴール前のコース…
たしかにカヴェンディッシュは難を逃れた感があるブヒね。
もしかしたら、ユアンやサガンの後ろについていた可能性もあったわけで。
少数集団の逃げならばともかく、メイン集団が狭い道の下りを走るときはバイクや審判カーによる多少の速度制限とかできないのかと考えちゃうブヒね。
選手から猛反発くらうかもしれないけども。
あるいはゴールに近づく狭い道ならば、ゴール前10kmから「3kmルール」適用にするとか・・
カラパスにエースとられるぞ!とか言ってたら、これですか…
まだ序盤でそこまで大きい遅れではないですが、怪我の具合によってはチームとしてカラパス優先にならざるを得ないですかね。
それにしてもアルペシンのトレインは強いですね。他のスプリンターが勝てるイメージが全然わかないです。
現役屈指のパンチャー(物理)のブアニさんはせっかくのチャンスだったのに、もったいない…
なにげに帝拳ジム所属のブァニ先輩(パイセン)は調子よさげブヒねぇ。今のところトラブルにも巻き込まれず・・
これはひょっとして・・・
アルペシンのトレインパワーはメンツを見ても、たぶんLotto-Soudalよりも上。Deceuninck-QuickStepに並ぶか、下手したらマチューがいる分だけDeceuninck-QuickStepも上回るかも?
さすがサガン!と思わせる受け身でした。
あと、この混乱の中、ユンボの背番号について謎の発見しちゃったので、その辺は拙ブログに書いてみました。
一桁番号のあれはひょっとしたら、どっかのレースで使っていたジャケット?ジレ?をそのまま流用しているとか??
ん〜、このジャージ、今ツールのスペシャルデザインなはずなんですが…謎です
ひょっとしたら製造ミス???
(ヾノ・∀・`)ナイナイ
おはようございます。
今年のツールは本当に落車、落車の落車祭りになってますね、しかもエースや重要な選手達が次々と…
一日目のダンボール姉ちゃんみたいなぶっ飛んだ沿道の客はある意味ツール名物ではありますが、プロトンの前方と言わず後方と言わずに、まだ3日目でこうだと最終日には何人残るのか等と要らぬ心配までしてしまいます、とにかくこれ以上の落車はご勘弁願いたいですよね。
プロトン…お祓いでもしてもらった方が良いのでは?
どの世界にも必ず発生するアホはどうしようもないけど、安全なコース設定とかプロトンへの指示・指導とか審判団の裁量権などは運営側・組織側で十分対処が可能で、それでリスクはだいぶ減らせるはず。
そこらへんもうちょっとなんとかならないものかと。