ロードバイクとロードレース

下りの大落車、そして救世主。2022リエージュの感想と結果

今年のリエージュは、タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)とプリモシュ・ログリッチ(Primož Roglič)という両雄が欠場したものの、一方でワウト・ファン・アールトとレムコ・エヴェネプールという怪物が初出場となった。

そんな今年は途中の下りで集団内で大落車が発生し、世界王者ジュリアン・アラフィリップなど有力選手が巻き込まれる事態となった。

はたして最後まで生き残った選手たちの結末は?

コース

登りが終わって下って最後は平地基調なので、スプリント勝負になる可能性も高いので、スプリントの経験や駆け引きの上手さも必要になってくるかもしれないのがポイント。

感想・ハイライト

残り60kmでとんでもない大落車!

残り60kmを切ったあたり、その下り基調の道でプロトン内部で大きな落車が発生した。

これに大勢の選手が巻き込まれたわけだが、なんとロマン・バルデ(Romain Bardet)、そして優勝候補のジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe)も落車。2人して道路脇の森へ飛ばされる。

ロードレースのリエージュ・バストーニュ・リエージュ

特にアラフィリップが道路下のほうへふっ飛ばされ、大きな衝撃を受けたのか全く動けないような様子。ロマン・バルデがアラフィリップを引き上げようとしているのが動画で見える。

追記:ロマン・バルデ「アラフィリップは呼吸ができていなかった」。2022リエージュの大落車について

やはりアラフィリップは無事とはいえなかったようで、この後しばらくして正式にリタイアが発表された。

一方で4月25日に42歳となるアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde)も巻き込まれたようだが、その後無事にレースへ復帰している。

残り30km、メイン集団が活発化!

終盤の勝負どころの1つ、フィリップ・ジルベール区間ことコート・デ・ラ・ルルートの登りが開始。距離は2.1kmだが平均斜度が8.9%という厳しさ。もちろん途中は10%以上の区間も登場する。

ここで逃げ集団からGroupamaーFDJのブルーノ・アルミライル(Bruno Armirailぶるー)が力強く1人で独走開始。

しかし、その後メイン集団で大きな動きが発生する。アラフィリップを失ったクイックステップが積極的に先頭を牽引していたが、そこからベルギーの至宝、レムコ・エヴェネプール(Remco Evenepoel)が激烈なアタックで飛び出す。

このあと力強く踏み続けるレムコはついに1分先にいたブルーノ・アルミライルに追いついて、2名の逃げとなる。

このレムコの動きが奇襲だったか、他チームは反応できずじまい。ワウト・ファン・アールトもレムコを追えなかった(追わなかった。)

春のクラシック戦線ではこれまで不甲斐ない走りが多かったクイックステップ、ついに若獅子レムコがそのスランプを晴らせるか?クイックステップの執念を感じる。

レムコとアルミライルの2名に対して、ファン・アールトやバルベルデのいるメイン集団との差は残り15kmで35秒差ほど。

そして最後の登り、ラ・ロッシュ・オ・フォーコンが迫る。ただその登りの距離は1.3kmほど。集団はレムコを捕まえられるのか?

平均斜度11%!残り15km、ラ・ロッシュ・オ・フォーコン!

レムコとアルミライルは2人そろってラ・ロッシュ・オ・フォーコンに突入するが、すぐにアルミライルがきつくなりレムコの一人旅となる。

レムコが勝つときのお得意のパターンに入った!レムコタイムの始まりだ。

そして気になる追走のメイン集団だが、タイム差がほとんど縮まらないまま。マテイ・モホリッチ(Matej Mohoric )を擁するバーレーン・ヴィクトリアスが先頭を引くが、レムコとの差が縮小しない。この登りを終えればあとは下りと平地。これはレムコ逃げきり確定か?

残り10km!苦境のチームに救世主が!

レムコは後続集団に30秒弱の差をつけたまま快走。

レムコを追うのは、ワウト、フルサン、バルバルデ、ウラソフ、トゥーンスらだが、微妙に牽制しあっているのかどうもスピードが上がらない。

途中でワウト・ファン・アールトが遅れたり、ウラソフがその集団から1人飛び出したりもあるが、レムコとの差は少しずつ開くばかり・・・

そして最後は・・・

レムコつええええええええ。

春のクラシック最後の最後でついにクイックステップが勝利!

今年はファビオ・ヤコブセン(Fabio Jakobsen)が勝ったクールネ以来、セミクラシックも含めてクラシック戦線でずっと勝てていなかったが、これでチームにかかる暗雲も晴れるか?

やはり危機を救うのは若い力か。22歳という若さだが完全にチームの柱といえるだろう。

昨年の世界選手権でベルギーチーム内でやらかした戦犯みたいな扱いもされたり、性格に難があるのではとも思われがちな選手ではあるが、強さは正真正銘の本物。しかも今回はチームが近年に体験したことのない苦境の中で、苦しんでいたチームを救ったことになる。

彼自身22歳でモニュメントを初制覇したわけでそれだけでもとてつもない価値があるわけだが、個人的にはそれ以上にチームを救ったという事実のほうが大きな価値を持つように思う。

一方で心配なのは怪我をしたであろうジュリアン・アラフィリップだ。負傷の程度にもよるが、ツール・ド・フランスには間に合うだろうか。(追記→アラフィリップの怪我の状態が判明した。)

ロードレースの2022リエージュ・バストーニュ・リエージュ

誰!?

結果(トップ10)

1レムコ・エヴェネプール(Remco Evenepoel)Quick-Step Alpha Vinyl Team6:12:38
2クィンティン・ヘルマンス(Quinten Hermans)Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux0:48
3ワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)Jumbo-Visma,,
4ダニエル・マルティネス(Daniel Martínez)INEOS Grenadiers,,
5セルヒオ・イギータ(Sergio Higuita)BORA – hansgrohe,,
6ディラン・トゥーンス(Dylan Teuns)Bahrain – Victorious,,
7アレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde)Movistar Team,,
8ニールソン・ポーレス(Neilson Powless)EF Education-EasyPost,,
9マルク・ヒルシ(Marc Hirschi)UAE Team Emirates,,
10マイケル・ウッズ(Michael Woods)Israel – Premier Tech,,

アラフィリップの怪我の状態について

2022リエージュのハイライト動画

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください