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昨日の第12ステージで、逃げからの小集団でのスプリントを制し見事優勝したアルペシン・フェニックスのステファノ・オルダーニ(Stefano Oldani)。第11ステージのアルベルト・ダイネーゼ(Alberto Dainese)とあわせて2日連続のイタリア人の勝利に地元は沸いた。
一方、オルダーニはイタリア人選手が他国のライバル選手たちよりも法律上不利になっている点があると主張する。それは一体?
情報源:Oldani: Italian riders disadvantaged by ban on altitude tents
持久力系のスポーツで以前から効果的なトレーニングとして実施されるのが、高地トレーニング。空気が薄く気圧の低い高地で、つまり肉体的には過酷な環境ですごすことで様々な能力を向上させる。
デメリットはわざわざ高地の山まで行かなければならないこと、そして高所ではない通常の平地に戻れば期間の経過とともにその効果も薄れていく。
しかし現在では移動式減圧室というものが存在する。これは名前のとおり、人工的に低い気圧の環境を再現することが可能なもの。潜水士の訓練・作戦にも使われる。
ロードレースでもほとんどのプロチームがこの設備を有し、グランツールなどに持ち込んでいる。
だが、イタリアの法律上はスポーツ選手らがこの減圧室の同国内で使うことが禁止されている。実際に2005年のジロ・デ・イタリアではそれをもちこんだチーム(Lotto)が、警察当局からその設備の差し押さえを喰らっている。
この法律上の点をとらえて、ステファノ・オルダーニはイタリア人にとっては不利になっていると指摘する。もちろん、イタリアの法律なので他国でトレーニングする分にはその使用は自由なのだが、イタリア人はやはりイタリアでトレーニングすることが基本。
わざわざ高地に行かなくとも高地トレーニングのような成果を得られる設備はアスリートには魅力的だが、同国内ではそれが使えない。他国の選手は、それぞれの国でそうした設備が使える。
オルダーニが知る範囲では、それが禁止されているのはイタリアとノルウェーぐらいらしい。ほとんどの国では使えるのに、自分の国では使えない。この点でイタリア人にとって不利になっていると述べる。