クイックステップのミケル・モルコフが失格。2022ツール・ド・フランス第15ステージ
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昨日の2022ツール・ド・フランス第15ステージでは世界各地を襲う熱波により、気温40度・路面温度70度にも上る熱さとの闘いとなった。
ただでさえ今年の第2週目となった今週は脚を削られるアルプス三連戦や小刻みなアップダウンが連続するステージが並べられ誰もが疲れている状態。しかも今大会のこれまでの平均スピードは時速42.97km。昨年のタデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)の大会通じての平均速度は時速41.17 kmだった。それよりも速い。
そんな昨日、180kmをずっと1人で走りゴールを目指した男がいた。世界最高のリードアウトマン(最終発射台)とも評されるクイックステップのミケル・モルコフ(Michael Mørkøv)だ。
He fought incredibly, rode alone the last 180 kilometers of this fast, hard and sweltering hot #TDF2022 stage and made us all proud, despite not finishing inside the time limit.@MichaelMorkov, you’re the man 👏
— Quick-Step Alpha Vinyl Team (@qst_alphavinyl) July 17, 2022
Massive respect 👊
Photo: @BeelWout pic.twitter.com/jtE1BWvItO
走行距離が約202kmとなったその日、モルコフは序盤で遅れてしまい、残り180kmを単独走行することになった。病気や負傷が原因というよりは、ただもう熱さが原因だったようだ。
この日のタイムカットは、異常な熱さを考慮して普段よりも多く特別に20%という基準が設けられた。ステージ優勝した選手のタイムから1.2倍の時間まではOK。それよりも遅れたらタイムアウトで失格。
結局その日、モルコフはステージ優勝したヤスパー・フィリプセン(JasperPhilipsen)から1時間5分40秒遅れでゴールとなり、特別に延長されたタイムリミットにも間に合わずツールから退場となった。
残念ながらツール失格となってしまったが、彼の孤軍奮闘のがんばりについてはツール・ド・フランスのディレクターのクリスティアン・プリュドムもゴール後にモルコフに対して直接に称賛の言葉を述べたらしい。(情報源:Mørkøv misses Tour de France time limit after 200km solo fight)
クイックステップとそのエーススプリンターのファビオ・ヤコブセン(Fabio Jakobsen)にとって、鍵となる重要な選手がいなくなってしまったわけだが、スプリンターが勝てるのは残り第19ステージと第21ステージの2つ。果たしてヤコブセンは勝てるか?