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もう37歳の元ツール・ド・フランス王者クリス・フルーム(Chris Froome)。4度のツール優勝という偉業を達成している。全盛期の強さは憎らしいほどだった。そんな彼がイネオスからイスラエルへの移籍ニュースは世界中に大きな衝撃を与えた。
2019年にクリテリウム・デュ・ドーフィネ(Critérium du Dauphiné)参戦中にコースを試走していて落車し、選手生命を脅かす大怪我。しかし、そこからレースへ復帰。
昨年のツール・ド・フランスでは、超級ラルプデュエズが登場するクイーンステージ(最難関ステージ)でなんとステージ3位に入った(優勝はトム・ピドコック(Tom Pidcock))。
このときの走りからすれば、年齢的に考えて全盛期には及ばないだろうが、それでも今年は久しぶりの勝利を見られるかもしれないという可能性は高まったといえるだろう。
ただ37歳となり引退という二文字が現実的であるのも事実。しかし、そんなフルームは「今年が最後ということはない」とはっきりと引退を否定する。
情報源:No thoughts of retirement for Chris Froome as he kicks off 2023 at Tour Down Under
ツアー・ダウンアンダーに出場するクリス・フルームは、前夜の記者会見において、これからも現役でレースを走り続けるモチベーション・理由を語った。
“Even though I’m not at the front end of races now, I’m still getting a lot of pleasure doing my job and being part of the Israel-Premier Tech team. It’s as if I’ve rewound 15 years and that I’m looking to get to the top level. It’s a fresh approach for me and hoping to do it for a few more years.”
訳「たとえ今の自分ではプロトンの先頭で優勝争いができなくとも、自分の仕事をこなすこと、そしてチームに一員であることの喜びを感じている。それはまるで15年間を巻き戻すみたいな感じやね。トップレベルへ戻ろうとも思ってる。自分にとっては新鮮なアプローチやし、あと数年しっかり走りたい」
“We’re seeing it in so many other sports. It’s great to see some of the older guys in tennis still extremely competitive and in cycling we had Valverde who’s only just retired and raced into his forties, still being extremely competitive,”
訳「ロードレース以外の競技でも多くのベテランがいる。テニスにも自分より年上なのにまだまだめっちゃ強い選手もいる。ロードレースでもアレハンドロ・バルベルデがいるわけよ、引退したばかりやけど40台になってもレースしてたし、めっちゃ強かった」
テニス界のことはおそらくロジャー・フェデラーやフェリシアーノ・ロペスのことを念頭に話しているのだろう。
同時にフルームは、ロードレース界でも現役生活が長くなる傾向があることについて、アスリートのセルフケアの方法の知識・情報がいろいろ増え、アスリートが自分の体について、より深く理解できるようになり、より長期間にわたり自分の肉体をケアすることができるようになっていると考え、それが以前よりも長く現役を続けられることを可能にしていると話す。
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