チームEFのボス「スポンサーからの資金も回復したから高いレベルにいける」
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新コロナがもたらした地球規模の大騒動と大停滞はいまもみんなの記憶に残る。そしてロードレース界も数多くのレースが中止となった。スポンサーである企業はビジネス活動が止まり、利益が激減。同時にレースができないプロチームにお金を出し続けることも苦しくなった。コロナ禍の間は多くのチームが給与削減などに取り組み、いわば緊縮財政のもとでの活動を強いられた。
チームEFことEF Education-EasyPostもそんなコロナ禍の予算縮減で苦しんだチームの1つだ。チームのボス、ジョナサン・ヴォーターズ(Jonathan Vaughters)がその当時の苦境を語る。
情報源:EF Education-EasyPost comes out swinging after ‘humbling’ funding crunch
コロナ発生前の2019年にチームは、アルベルト・ベッティオール(Alberto Bettiol)がモニュメントのロンド・ファン・フランデレンで(まさかの)優勝するなどしてチームは上昇気流に乗っていた。しかし2020年のコロナでそれが暗転する。
コロナ禍でのチーム予算縮小により、トレーニングキャンプも満足には開けず、欲しい人材を満足に補強できず、目標とするレースで勝利を目指すこともできず、多くの制約がチーム活動を困難にした。当時の状況については、ジョナサン・ヴォーターズは「本当にハードな状況だった」と話す。
しかし今やコロナ後。今年からスポンサーからの資金が再び増えたことでチームとしてより高いレベルを目指せるようになった。コロナ前と同様のチーム活動が可能になったのだ。
予算が回復したことを如実に表す事実が、イネオスから東京五輪金メダリストのリチャル・カラパス(Richard Carapaz)引き抜いたことなど補強の充実だ。
また先日終わったツアー・ダウンアンダーでは、アルベルト・ベッティオールが初日にステージ優勝、そして最終的に山岳賞をミッケル・フレーリク・ホノレ(Mikkel Honoré)が獲得し、チームとして幸先良いスタートを切ることに成功した。
さらに今年のツール・ド・フランスでは狙えるものは可能性があればなんでも狙っていくとしながらも、リチャル・カラパスについては総合争いに固執させるのではなく、選手として自由に走って欲しいとも言う。