カンパニョーロの新型スーパーレコードの画像。ワイヤレスで親指シフト消滅で確定。アメリカ連邦通信委員会に提出された資料で判明

けっこう前？にこのブログで紹介したカンパニョーロ（Campagnolo）の新型コンポについての記事、「カンパの次世代スーパーレコードは親指シフトが消滅か」を覚えている人はいるだろうか。どうやら、本当にそのとおりになるようだ。その新型コンポらしき画像が出てきた。それが次の情報源記事だ。

情報源：Exclusive! Campagnolo is definitely going wireless and ditching thumb levers… and these pictures prove it

この情報源記事にいろいろ画像が掲載されているので興味ある人は見てほしい。

連邦通信委員会（FCC）の短期間密保持制度

アメリカで無線技術を使う場合は、無線技術の管理を行う行政組織の連邦通信委員会（FCC）の許可を得なければならない。そして企業側はそのための資料を提出しなければならない。たとえば内部写真やユーザーマニュアルなどだ。

そうした資料は認可証が発行されると、機密保持対象として認められなかった資料については同委員会のホームページにて閲覧可能となる。今回は情報源記事の内容は、まさにカンパが同委員会に提出した資料によるものだ。

しかしそれでは連邦通信委員会に提出したマニュアルなどの資料によって重要な技術や機密が世間にバレてしまう。そこでできるだけ製品販売の直前ギリギリまでそうしたことは隠しておきたい。そのため、制度上、Short-Term Confidentiality（短期間密保持）という仕組みがある。それは許可されたときから45日間はそうした資料が公開されないとする制度だ。（下記追記も参照してほしい）

カンパ側も多くの資料をその仕組で非公開としたわけだが、どういうわけか情報源記事で掲載されている画像などその制度の対象としなかったものだ。

ワイヤレスかつ親指シフト消滅確定

もちろん上述のように連邦通信委員会が許可を出した以上は、ワイヤレスコンポだ。

そして本題だが、上述の過去記事で紹介したように、おそらくまもなく発表されるであろう新型スーパーレコードはワイヤレスとなり、そして伝統の親指シフトがなくなるのが確定となった。そしてブレーキレバーの裏側（？）に人差し指と中指で操作するようなパーツ（レバー）が2つついているのがわかる。おそらくそれが変速用だろう。

シマノの場合はブレーキレバーがブレーキと変速の両方を兼ねているが、新型スーパーレコードでもカンパはブレーキレバーはブレーキだけの機能で、変速はその2つのパーツで行うようにしているのだろう。つまり、ワンレバー・ワンアクションのポリシーは継承していると思われる。

その他

• シフターで使われるボタン電池は CR 2032 3V
• プロダクトコードはEP23-SRD12XXX。つまりEPSシリーズであることが確定だろうが、12XXXは12速のを意味するだろうか
• 今回明らかになったのはシフター部分のみ。ディレイラーなどがどんなものかは不明
• 正式な発表時期や販売時期も不明だが、上述の短期間密保持制度は、許可を得てから45日経過後は機密情報が自動的に公開されるようになっているので、今から45日後ぐらいを考えると早ければジロ・デ・イタリアあたりで正式発表か？それともツール・ド・フランス前まで引き伸ばす？

（追記：なお下のコメント欄で、Short-Term Confidentialityは3回まで延長でき、最大180日間非公開にしておけるとの情報ももらったので、ぜひそのコメントも見てほしい）