レビュー
Rapha








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2025ツール・ド・フランス第10ステージは今年のジロ総合優勝のサイモン・イエーツがステージ優勝、そして積極的に逃げたベン・ヒーリーがマイヨ・ジョーヌ!
昨日の第9ステージでのマチュー・ファン・デル・プールとヨナス・リカールトの大逃げは世界中にとんでもない大興奮を巻き起こしたが、この第10ステージはその第9ステージとはまた別の意味でハラハラドキドキの興奮を生んだ1日となった。
目次
コースプレビューとレース・優勝予想記事:「今夜ついに山岳ステージ。2級山岳×7に獲得標高4450m!2025ツール・ド・フランス第10のコースプレビューと優勝予想」


上の予想記事にてスタート直後の展開として次のように予想を書いた。
昨日の第9ステージで逃げがスタート直後からマチューとリカールトの二人だけだったこと、そして明日が休息日であること、さらにコースがアップダウンだらけであることから考えれば今日はみんな逃げようとするのは明白
と書いたが、予想通り29名という大きな逃げが形成された。そのメンバーがこちら。
🏁 136 km
— Tour de France™ (@LeTour) July 14, 2025
2️⃣8️⃣ 🚴♂️ < 54" < 🚴♂️🚴♂️🚴♂️🚴♂️🚗
Breakaway composition / Composition de l'échappée :
🇧🇪 Victor Campenaerts
🇬🇧 Simon Yates
🇫🇷 @Valent1_Paret
🇧🇪 Ilan Van Wilder
🇮🇪 Ben Healy
🇦🇺 @harry_sweeny
🇺🇸 Neilson Powless
🇫🇷 @Alexbaudin73
🇫🇷 Lenny Martinez
🇳🇱 @ThymenArensman
🇺🇸… pic.twitter.com/guGIaDyaUe
このメンバーの中には、上の予想記事の中で逃げのメンバーとして予想していた選手のうち
といった選手もしっかり入った。
さらに実際にはサイモン・イエーツ、テイメン・アレンスマン、ベン・オコナーなども入り、かなり豪華なメンバーの逃げとなった。
🐷「ベン・オコナーは昨年のブエルタ・ア・エスパーニャの再現を狙うのか?」
またUno-Xのスプリンターであるソーレン・ヴァーレンショルトが序盤で大会リタイアとなっている。

さらにUAEの山岳アシストの一人、パヴェル・シヴァコフが序盤の登りで遅れる。

さっそく仕事をし終えたのかとも思えるが、単純にコンディションが悪そうだ。今日はグルペットでのゴールを目指すことになるだろう。
すでにUAEはジョアン・アルメイダという強力なカードを失っている。シヴァコフはなんとかこの日を終えて休息日にしっかりと回復しなければならない。そうでないとさすがに今後UAE&ポガチャルは厳しくなるだろう。
この大きな逃げが逃げ続けるわけだが、ロトンは残り30kmになっても6分近くの差を容認し、今日の逃げ切りが確定していた。

残り20kmになると29名の逃げはすっかり小さくなり先頭集団は上のようにたった6名に絞られる。ベン・ヒーリー、ベン・オコナー、サイモン・イエーツ、テイメン・アレンスマン、クイン・シモンズ、マイケル・ストーラーだ。
このうち最も総合成績が良いのがベン・ヒーリーで3分55秒遅れの11位。ついでベン・オコナー。こちらは15分23秒遅れで25位となっている。

この逃げの6名は残り10kmとなってもタデイ・ポガチャルやヨナス・ヴィンゲゴーたちのいる集団と5分半近くの差となっていて、そのペースでいけば第6ステージでツール初勝利を挙げたばかりのベン・ヒーリーが今度はキャリア初のマイヨ・ジョーヌを獲得することとなる。
関連記事:ポガチャルがマイヨ・ジョーヌを失う!2025ツール・ド・フランス第6ステージはベン・ヒーリーが独走勝利。逃げに乗ったマチューがマイヨ・ジョーヌ奪還に成功!

また残り20kmあたりからTeam Visma | Lease a Bikeが、マッテオ・ジョーゲンソンとセップ・クスを中心に飛び出しやペースアップをはかったりとUAE&ポガチャルを揺さぶりにかかる。これにUAEはジョナタン・ナルバエスとアダム・イエーツがいなくなったり再合流したりと忙しくなるが、タデイ・ポガチャルは涼しい顔でVismaについていく。


そして残り3.3kmで登場する最後の2級山岳。その手前で今年のジロ・デ・イタリアを奇跡的な大逆転で制したサイモン・イエーツがアタック。マイヨ・ジョーヌのためにここまで先頭を引き続けきたベン・ヒーリーはさすがにこの動きに反応できない。

このサイモン・イエーツを4秒差で追い続けたのがイネオスのテイメン・アレンスマン。その二人の闘いと結末は次の動画でどうぞ。
💪 @SimonYatess held off @ThymenArensman. A look back at the final km of this 10th stage of the #TDF2025.
— Tour de France™ (@LeTour) July 14, 2025
💪 @SimonYatess a résisté à @ThymenArensman. Retour sur le dernier km de cette 10ème étape du #TDF2025. pic.twitter.com/XFfYsltmkf
🐷「うおおおお!サイモン・イエーツつえええ!ジロ総合優勝に続いてツールでもステージ優勝とか、これもうかつての全盛期超えて今が全盛期だろ!」
そしてもう1つの注目がベン・ヒーリーがマイヨ・ジョーヌを獲得できるか。ヒーリーは今日3位でゴールしてボーナスタイムを4秒稼いだ。
上述のようにヒーリーはポガチャルから3分55秒差で総合11位。そこで今日稼いだ4秒を考慮して、ポガチャルがヒーリーより3分51秒より遅くゴールすればヒーリーがマイヨ・ジョーヌとなる。ステージ優勝のサイモン・イエーツを基準にするとイエーツから約4分22秒より遅れてポガチャルがゴールすることが条件だ。
だがフィニッシュラインを前にしてポガチャルらの集団は活性化していく。

レムコがアタック、からの・・・


ポガチャル vs ヴィンゲゴー!
ゴールタイムは・・・

🐷「アイルランドにマイヨ・ジョーヌきたあああああああああああああ!」
明日のアイルランドがえらいことになる!アイルランド人がマイヨ・ジョーヌを着るのは、アイルランド人レジェンドで1983年ツールで1日だけマイヨ・ジョーヌを着たショーン・ケリー以来?(追記:記録をチェックしたら1987年のステファン・ロッシュ以来)
明日は休息日で、それが明けて第11ステージは平坦ステージ。そして第12ステージがまた山岳ステージ(獲得標高は今日より少ない3850m)。そして第13ステージが登りTTだ。
ベン・ヒーリーはレース展開が上手く転べば第13ステージのスタートをマイヨ・ジョーヌカラーのスキンスーツで迎えられそう。ただ第12ステージで総合勢らがガチで競い合う場合はそれも難しくなりそうだ。
| 1 | Simon Yates | Team Visma | Lease a Bike | 4:20:05 |
| 2 | Thymen Arensman | INEOS Grenadiers | 0:09 |
| 3 | Ben Healy | EF Education – EasyPost | 0:31 |
| 4 | Ben O’Connor | Team Jayco AlUla | 0:49 |
| 5 | Michael Storer | Tudor Pro Cycling Team | 1:23 |
| 6 | Joseph Blackmore | Israel – Premier Tech | 3:57 |
| 7 | Anders Halland Johannessen | Uno-X Mobility | 4:38 |
| 8 | Lenny Martinez | Bahrain – Victorious | 4:51 |
| 9 | Tadej Pogačar | UAE Team Emirates – XRG | ,, |
| 10 | Jonas Vingegaard | Team Visma | Lease a Bike | ,, |
| 1 | Ben Healy | EF Education – EasyPost | 37:41:49 |
| 2 | Tadej Pogačar | UAE Team Emirates – XRG | 0:29 |
| 3 | Remco Evenepoel | Soudal Quick-Step | 1:29 |
| 4 | Jonas Vingegaard | Team Visma | Lease a Bike | 1:46 |
| 5 | Matteo Jorgenson | Team Visma | Lease a Bike | 2:06 |
| 6 | Kévin Vauquelin | Arkéa – B&B Hotels | 2:26 |
| 7 | Oscar Onley | Team Picnic PostNL | 3:24 |
| 8 | Florian Lipowitz | Red Bull – BORA – hansgrohe | 3:34 |
| 9 | Primož Roglič | Red Bull – BORA – hansgrohe | 3:41 |
| 10 | Halland Johannessen Tobias | Uno-X Mobility | 5:03 |
| 総合1位 | Ben Healy(EF Education-EasyPost) |
|---|---|
| ポイント賞1位 | Jonathan Milan(Lidl-Trek) |
| 山岳賞1位 | Lenny Martinez(Bahrain Victorious) |
| 新人賞1位 | Ben Healy(EF Education-EasyPost) |
う〜んUAEはジャージを手放すのは想定していたのかなぁ。ポガチャルがハチャメチャしなかったのは調子が悪いとかでなければいいのだけど。
(人語に戻りました)
Vismaはもともと緊急事態に備えてサイモンを逃げに乗せていただけのようだけど、UAEはマイヨ・ジョーヌについてどう思ってたのかは謎ブヒね。
ポガチャルはVismaの連続攻撃にイラついてたようだけど、対処するときの余裕さをみてると調子は全然悪くなさそうブヒね
ヴィスマとしては間違いなく士気が上がる勝利でしょうねぇ。ステージによってはアシスト選手にある程度自由に走らせる権利を与えるのも大切ですね(今後のステージだと第15・第20ステージあたり?)
休息日明けはワの付く人とマの付く人が最後の激坂でかっ飛んでいきそう……?
おそらくマの存在が今後の鍵を握ることになりそうブヒね。
マのアタックがポガチャルを崩すきっかけになるかと。
そして今後UAEはデル・トロを連れてこなかったことを後悔するかも?