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(追記あり)StravaがGarminを特許侵害で訴える

StravaがGarminを特許侵害で訴える。業界が要注目の法律闘争となるか?

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ロードバイク乗りが大好きなスポーツ系SNSのStravaが、これまたロードバイク乗りの大好きなGarminを相手に、特許権侵害を理由としてアメリカのコロラド州地方裁判所に提訴した。

そのStravaの訴状によると、同社保有の2種類の重要な特許がGarmin によって侵害されているとのこと。これまで両社は相互に補完しあい相乗効果がある(ありそう)ような関係にあったものの、この訴訟によってその関係性に綻びが生じる可能性がある。

情報源:Strava Sues Garmin Over Patent Infringement

争点

StravaがGarminによって侵害されている重要な2つの特許とは次のものだ。

ヒートマップ機能(特許番号 9,297,651(2014年12月)、および 9,778,053(2016年2月))

これは他のユーザーがどのルートをどれくらい頻繁に走っているかを可視化する機能だ。

セグメント機能

これは簡単に言えば、Strava が様々な区間(“セグメント”) を設定し、その区間ごとのユーザーの走行データを記録し、他のユーザーの走行データと照らし合わせてそのセグメントでの順位やタイムを出すというもので、Stravaの核心をなす機能の1つといっても良いものだ。

Strava側の要求

Strava側の訴状では、以下のような要求がなされている。

  • 金銭的な賠償だけでは不十分であり、製品販売の禁止なども必要である
  • 恒久的な差止命令の請求(侵害されている技術を使ったGarmin製品の製造・使用・販売・輸入・提供の恒久的な事前規制が必要である)
  • 特許侵害とGar­minが得る利益には直接的な因果関係がある

訴訟の影響

この訴訟が注目される背景には、Strava と Garmin の関係、さらに競合他社製品・サービスとの機能重複という点がある。

上述のようにこれまでStravaとGarminの関係には、ここ10年ほどお互いに相互補完・相乗効果という効果があったように思われる。実際にロードバイク乗りの多くがGarminのサイコンを使い、ログを記録、そしてそれをStrava上にアップロードしてデータを可視化し、かつ他のユーザーとつながるという楽しみ方をしているだろう。

だがGarminのGPSデバイスそのものがStravaと重複するような機能を有するようになったため、両者のサービスには衝突が生じる得る状態になっていた。GPSデバイス、特にGarmin Edgeという事実上のデファクト・スタンダード的なアイテムを持たないStravaには脅威である。

今回の訴訟はまさにStravaのそうした危機感の現れといえるのではないか。

またGarmin以外の企業の製品・サービスでも争点となっているヒートマップ機能やセグメント機能を有するものがあり、今回の訴訟はそうしたGarmin以外の企業に対してもなんらかの影響を及ぼす可能性がある。

もし今回の訴訟が和解で終わるにせよ、実質的にStravaの完全勝利となればGarmin以外の企業に及ぼす影響も大きなものとなるのではないか。

(追記):SuuntoもStravaとは別にGarminを提訴

情報源:Strava and Suunto each sue Garmin over patent infringement claims

この情報源記事によれば、🐷が愛用するスポーツウォッチのSuunto社も、Stravaとは別に、その特許侵害を理由としてGarminを訴えたようだ

Suuntoはスポーツウォッチ業界でまさにGarminと真正面から競合する企業なので、こちらの構図のほうがわかりやすい。


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piginwired
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