今夜もユンボ監獄か？2023ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージのコースについて

昨日の2023ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージはとんでもないコースでとんでもない結果になったわけだが、今日の第14ステージも第13ステージに負けず劣らずの過酷なコースとなっている。今日もユンボがライバルを完全包囲し何もできなくさせて閉じ込めるユンボ監獄が出来上がるのか？

昨日は超級が2つ、1級が1つ、あと3級1つで獲得標高4000mオーバー。そして3級→超級→1級→超級ツールマレーという順番だった。今日も獲得標高は4000m近いが超級→超級→3級→1級となっている点が異なる。それら超級2つと1級を順番に見ていく。

数値的には2つめの超級ポール・ド・ラローへ＝プエルト・デ・ラローへが一番厳しいがそこで総合勢が動くかどうかは微妙なところ。最後の1級のために脚をできるだけためようとするかもしれない。その2つめの超級ではおそらくは昨日と同じようにユンボが一定のペースで淡々と上り、勝手に他の選手が落ちていくという展開になるか。そして残った数名の選手だけで最後の1級へ。

最後の1級は序盤・中盤と斜度が厳しいがゴール前は斜度が緩む。しかし体力の限界のまま登り続けた選手にとってはたいして嬉しくもないだろう。逆に緩い坂ほど脚の差が出やすく危険かもしれない。

さて今日の展開予想だが、ポイントは2つか。1つは昨日前半で遅れて最終的に27分ものタイムを失い総合優勝が絶望的となったレムコ・エヴェネプール（Remco Evenepoel）がどうするか。そして2つめはまだ可能性のあるUAE（アユソーが総合4位で3位ヴィンゲゴーから約50秒差、ソレルが総合6位でヴィンゲゴーから約90秒差）がどう動くか。

そもそも人数的にクス、ログリッチ、ヴィンゲゴーと3人のユンボに対してUAE2名なので不利なのだが、エンリク・マス（Enric Mas）、ミケル・ランダ（Mikel Landa）、アレクサンドル・ウラソフ（Aleksandr Vlasov）などとともになんとか協調してユンボを攻撃できないか模索しなければユンボには絶対に対抗できないだろう。

逆にユンボとしてはその圧倒的チーム力からすれば淡々と走り続けるだけで良い1日のような気もする。最終週がまだ残っているし、昨日は最上級の結果を得られたわけで、別に今日無理する必要はないように思える。でもライバルたちの息の根を完全に止めに来そうな気もしないではない。

個人的には今日はユンボは何もしないほうに賭けて逃げが決まると予想。優勝予想は今日こそロマン・バルデ（Romain Bardet）！