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Rapha








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鉄鋼メーカーの経営方針に労働者が反発しデモ。フランス政府への要求が通らなければツール・ド・フランス妨害も示唆
7月5日から始まる世界最大の祭典ツール・ド・フランス。だがその第3ステージの開催が危ぶまれる事態になりつつあるようだ。地元フランスメディアが次のように報じる。
Peur sur le Tour de France ! 🚴♂️ https://t.co/Fyn6hh2hAA
— Sports.fr (@sports_fr) May 2, 2025
今年のツール・ド・フランス第3ステージのゴール地点であるダンケルク(Dunkerque)。そこには世界最大級の鉄鋼メーカーであるアルセロール・ミッタル(ArcelorMittal)の工場がある。フランス北部に7つあるうちの1つだ。
だがアルセロール・ミッタルはヨーロッパ内での競争力の欠如を理由とし、コアとなる事業に直接寄与しない部門・機能をインドに移転させること、そしてその実行により最大600種もの仕事を削減すると発表。フランス北部の7つの工場で働く7100人の労働者に大きな影響を及ぼすことになると言われていた。
そして昨日の木曜日には、同社の方針に反対するデモがアルセロール・ミッタルのフランス労働総同盟(Confédération Générale du Travail:以下CGT)ユニオンによって開催された。そしてこのデモにはフランス社会党の第一書記オリヴィエ・フォールなどの政治家も出席した。
そのデモを行ったCGT側は、「もしツール第3ステージの7月7日までに、アルセロール・ミッタルの工場を国有化するための議論がなんの進展もなければ、マイヨジューヌはダンケルクに到着することはないだろう」と語り、その第3ステージの進行を止めざるを得なくなるようななんらかの行動を起こすことを示唆した。路上での大規模なデモなどを行うのかもしれない。
労働者も食べていかなくてはいけないわけで、正当な労働争議ならば認められるべきなのは当然である。だがそのためにツール・ド・フランスを人質にとるようなことはロードレースファンからすれば「それはちょっと違うんじゃないか。もっと他にやりようはあるだろ」と思わざるを得ないのも正直なところ。