レビュー
Rapha






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2025ジロ・デ・イタリア第9ステージは5月のストラーデ・ビアンケ!そこでワウト・ファン・アールトが復活の狼煙を上げる。その第9ステージのレビュー、結果、ハイライト動画
2025ジロ・デ・イタリア第9ステージは「ミニ・ストラーデビアンケ」という設定のもと、ストラーデ・ビアンケのグラベル区間が5つ登場する。もちろんフィニッシュの舞台はあの市街地の中の激坂サンタ・カテリナを通ってカンポ広場だ。
グラベル区間があるだけにトラブルが起これば致命傷となりかねないわけだが、まさに最もトラブルが起こってほしくない日にトラブルが連続した選手がいた。そうプリモシュ・ログリッチだ。
目次
コースプレビューと優勝予想は【今夜の第9ステージは必見の「ミニ・ストラーデビアンケ」でグラベルが登場。その2025ジロ第9ステージのコースプレビューと優勝予想】で。


アシスト不在で孤立しているログリッチが落車に巻き込まれました…!
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】 (@jspocycle) May 18, 2025
トーマス・ピドコック、ルーカス・ハミルトン。ブランドン・マクナルティが落車しています…😭
Cycle*2025 ジロ・デ・イタリア 第9ステージ#GirodItalia #jspocycle pic.twitter.com/bF0bgBtcMM

この事故のあとアシストの一人といっしょに前を追いかけたログリッチだが、なんと今度はパンク。連続した不運が彼を襲う。今大会はこれまでトラブルらしいトラブルがなかったログリッチだが、今日という最も何かが起こりそうな日にトラブルに見舞われた。

そんなログリッチやピドコックを尻目に先頭をひた走るのは、エガン・ベルナル&ブランドン・リベラのイネオス勢、ワウト・ファン・アールト、そしてアイザック・デル・トロの4名。特にイネオスは少し前まで3名がこの先頭グループにいてかなり積極的にレースを動かしている感じだ。
それから40秒ほど遅れてフアン・アユソー、イエーツ兄弟、カラパスらがいる追走グループ。さらに30秒ほど遅れてログリッチとピドコックのグループという形になる。また残念ながらマリア・ローザのディエゴ・ウリシはそのログリッチ&ピドコックからさらに2分近く遅れていた。

ところで先頭のベルナルらと追っていた選手が一人いた。Lidl-Trekのマティアス・ヴァチェクだ。長い時間先頭を追っていたが残り20kmほどでついに独力で追いつくことに成功。今日もヴァチェックがすごい。

だが最後から2つ目のグラベル区間でデル・トロとワウトがペースアップ。これにベルナルとヴァチェックが遅れる!
⚡ And @ISAACDELTOROx1 unleashes his first attack!
— Giro d'Italia (@giroditalia) May 18, 2025
Wout seems easy, @Eganbernal lost a few meters but came back, same for Vaček! #GirodItalia pic.twitter.com/YRlFwxF8FB
だが今年のベルナルは一味違う。ここからベルナルは強さを見せ先行する2名に合流することに成功。
「いや今年のベルナルはマジですごいわ」
とか言ってるとヴァチェックも後方からまたも合流に成功する。
🤩 WE HAVE A CLASSIC ON OUR HANDS!!!!!
— Giro d'Italia (@giroditalia) May 18, 2025
🇲🇽 @ISAACDELTOROx1 and 🇧🇪 @WoutvanAert have gone solo with the @RedBull KM coming up! #GirodItalia pic.twitter.com/7olhU6zp9q
だが最後のグラベル区間で最大斜度15%を誇るピンズートで、再びデル・トロがアタック!これにワウトも食らいつくが、やはりヴァチェックとベルナルがまた遅れてしまう。
このピンズートの区間に実は今日のRedbull KMが設定されていて、そこをデル・トロが先頭、次にワウト、そしてベルナルの順で通過したことになる。デル・トロはそれによって6秒のボーナスタイムを獲得する。仮にこの日ステージ優勝も果たすとそれによってもボーナスタイムを稼げる。
先頭集団で戦っていたヴァチェックだが、上述のように遅れたあとはしばらくデル・トロらを追いかけていたが、やがて脚を緩める瞬間が訪れた。何のために?それは、後ろからやってくる集団と合流するためだ。
その集団にはチームメイトのジュリオ・チッコーネがいる。つまりトラブルで遅れたログリッチとタイムを広げるチャンス。そのためヴァチェックはその集団を牽引する仕事をこなす。
ワウト・ファン・アールトついに完全復活!
春のクラシックを含め、今年はチームも彼自身もどうもいまいちパッとしないレースが続いていたが、ついに今大会で最も運が必要な(?)ステージで優勝。ようやく勝利の女神がワウトに微笑んだか。
そんなワウトに最後の最後で負けたメキシコの超新星アイザック・デル・トロだが、この日最も強かったのは彼だっただろう。明らかにワウトや他の選手と比べても前を引いている時間が長く、最も脚を使っていたはずだ。
ワウトはそんなデル・トロを上手く利用した勝利と言える。だがそれでもワウトも強かったということも事実。デル・トロについていけたのは彼だけだったのだから。そんなワウトの調子が100%近くまで戻っているのは間違いないのではないか。
今日のこのワウトの勝利がチーム・ヴィズマ・リースアバイクに与える影響はもちろん、これからの総合争いに与える影響も大きいかもしれない。なぜならプロトン最強のアシストとも言える選手が復活したのだから。このワウトの勝利を見てライバルチームは計画を修正する必要が生じるか?
| 1 | Wout van Aert | Team Visma | Lease a Bike | 1位との差 |
| 2 | Isaac del Toro | UAE Team Emirates – XRG | ,, |
| 3 | Giulio Ciccone | Lidl – Trek | 0:58 |
| 4 | Richard Carapaz | EF Education – EasyPost | ,, |
| 5 | Simon Yates | Team Visma | Lease a Bike | 1:00 |
| 6 | Antonio Tiberi | Bahrain – Victorious | ,, |
| 7 | Juan Ayuso | UAE Team Emirates – XRG | 1:07 |
| 8 | Thymen Arensman | INEOS Grenadiers | 1:10 |
| 9 | Egan Bernal | INEOS Grenadiers | ,, |
| 10 | Adam Yates | UAE Team Emirates – XRG | ,, |
| 1 | Isaac del Toro | UAE Team Emirates – XRG | 1位との差 |
| 2 | Juan Ayuso | UAE Team Emirates – XRG | 1:13 |
| 3 | Antonio Tiberi | Bahrain – Victorious | 1:30 |
| 4 | Richard Carapaz | EF Education – EasyPost | 1:40 |
| 5 | Giulio Ciccone | Lidl – Trek | 1:41 |
| 6 | Simon Yates | Team Visma | Lease a Bike | 1:42 |
| 7 | Egan Bernal | INEOS Grenadiers | 1:57 |
| 8 | Brandon Mcnulty | UAE Team Emirates – XRG | 1:59 |
| 9 | Adam Yates | UAE Team Emirates – XRG | 2:01 |
| 10 | Primož Roglič | Red Bull – BORA – hansgrohe | 2:25 |