レビュー
Rapha






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2025ジロ・デ・イタリア第20ステージのコースプレビューと優勝予想
本日いよいよジロ・デ・イタリアも実質的な最終日となる第20ステージ。昨日の第19ステージは最難関ステージだったが、それが表の最難関ステージだとすると、今日の第20ステージは裏の最難関ステージとも言える。
なぜなら大会最高標高(チーマコッピ)が登場するうえに、それに至る登りが未舗装のグラベル区間となっているからだ。
そんな今日のコースを見てみよう。

走行距離205km、獲得標高4500m、そして上述のようにチーマコッピとそこへのグラベル区間。これが裏のクイーンステージということの意味だ。
チーマコッピはもちろんッレ・デッレ・フィネストレ。通称フィネストレ峠。2018年のジロでは当時チームSkyだったクリス・フルームがその登りでSkyトレインから発射され伝説の80km独走優勝を飾った場所としてみんなの思い出に残り続けている。
そのフィネストレ峠のデータがこちら。

距離18.5km、平均斜度9.2%、最大斜度14%。頭おかしい。標高自体はあのステルヴィオ峠のほうが高いが、斜度の厳しさやグラベル区間があることを考えるとフィネストレ峠のほうがやばい。さらに今年は厄介なことにここの山頂4km手前にRedBull KMが設定されている。
総合勢、特にリチャル・カラパスはこのRedBull KMを1位通過しなんとしてもボーナスタイム6秒を獲得したい。そしてその勢いのまま山頂まで突っ走り、デル・トロを引き離しつつそのままステージ優勝をもぎとりたい。
さてそんな総合争いだが、1位デル・トロと2位カラパスとの差は43秒差、そして3位サイモン・イエーツとの差は1分21秒、4位デレク・ジーとの差は2分27秒差。
これらの差が逆転できるかどうか?
🐷「いける」
可能性はあると思う。もちろんデル・トロがなんらかの理由で遅れることが必須条件だが。
だがそれが起こり得るステージなのは確か。なぜならフィネストレ峠には8kmにわたる未舗装区間があるからだ。
ここでパンクやまたはエネルギー切れで遅れるなれば分単位の差は余裕でつくはず。今年のジロは実質的な最終日に最も獲得標高が厳しいステージではなく、「最も恐ろしい」ステージをもってきた。
今日も逃げは大人数となるだろうが、少なくともフィネストレ峠でそのほぼ全員が吸収されると思われる。UAE、EF、そしてVismaがライバル攻撃のためにそれぞれペースアップするため、マリア・ローザグループの速度があがるからだ。そして上述のようにカラパスはなんとしてもRedBull KMでのボーナスタイムがほしいし、理想的な展開としてはそれまでにデル・トロを落としておきたい。
ただ昨日までのデル・トロとUAE勢の安定感を考えれば、カラパスが彼を落とすのは著しく困難だろう。自滅覚悟の本気アタックを何度も連続でしかけるしかないように思われる。
個人的には今日もロマン・バルデと言いたいところだが、まぁ最後なのでなんのひねりもなくデル・トロで。