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クイン・シモンズがツアー・オブ・カリフォルニア復活を提言。ツアー・オブ・広西との入れ替えを主張
Lidl-Trekのキャプテン・アメリカことクイン・シモンズが現在のUCIワールドツアーロードレースについて、過激で大胆な?改革案を述べている。
ずばり「シーズン終盤の中国のツアー・オブ・グアンシー(広西)をやめて、かわりにアメリカでツアー・オブ・カリフォルニアを復活させて入れ替えようぜ」というものだ。
情報源:‘Let’s get rid of Guangxi’ – Quinn Simmons makes bold call for Tour of California return
クイン・シモンズはポッドキャスト「With Pace」に出演し、アメリカにおけるプロロードレースの現状について語った。
シモンズによれば、プロトンにはツアー・オブ・カリフォルニアやツアー・オブ・ユタで再び走りたいと考えている選手が多いという。
そこで彼が示した大胆なアイデアが、ツアー・オブ・グアンシー(広西をワールドツアーカレンダーから外し、シーズン終盤にツアー・オブ・カリフォルニアを開催するというものだった。
ツアー・オブ・カリフォルニアは、かつてアメリカを代表するステージレースとして多くのワールドツアーチームを集めたが、最後に開催されたのは2019年。またツアー・オブ・ユタも、その後国際カレンダーから姿を消している。
ツアー・オブ・グアンシーは2017年に最高カテゴリーへ昇格して以来、男子UCIワールドツアーの最終戦を担ってきた。現在の契約により男子大会は少なくとも2027年まで開催される予定だ。
しかし、主催者のWanda Sports Chinaと広西チワン族自治区との間で2028年以降の契約はまだ結ばれていないという。
さらに、広西チワン族自治区政府の財政的な負担が大会の将来に影響する可能性も指摘されている。女子ツアー・オブ・広西はすでに2026年大会の中止が決まっている。
そのため2027年をもって男子大会も終了することになればワールドツアー最終戦の枠が空く可能性がある。シモンズの発言はこうした不透明な状況を背景にした提案だ。
ツアー・オブ・カリフォルニアの復活には選手側から一定の需要がある。しかし、今回の発言においてもシモンズはそれが容易に実現できるかとは決して思っていない。
アメリカで大規模なロードレースを開催するには、道路の封鎖、選手やスタッフの移動、機材輸送、運営人員の確保などに多額の費用がかかる。
さらに、トップレベルのチームを招待する場合には、主催者側がチームの参加費用を負担する必要もある。
シモンズは、直接的な利益が出ないイベントに資金を提供する企業や団体をアメリカで見つけることは難しく、大会を立ち上げても2、3年しか継続できない可能性があると分析する。
ヨーロッパでは、単独で利益を生まなくても、地域文化や観光振興の一部として長年支えられているレースが少なくない。
こうした開催基盤の違いが、アメリカでステージレースを復活させる際大きな障壁になっている。
アメリカは言うまでもなく世界最大のスポーツビジネス大国であり、ビジネスとして成立するか否かが決定的に重要であり、今のままではツアー・オブ・カリフォルニアの復活はビジネスとしての成功するとは考えにくい
クイン・シモンズは一方では、既存大会を軸に複数のワンデーレースを連続開催する方法には可能性を感じている。
これはカナダでブエルタ後、世界選前に開催されるワールドツアーのワンデイレースのニ連戦、グランプリ・シクリスト・ド・ケベックとグランプリ・シクリスト・ド・モンレアルと同じようなアイデアと言えるだろうか。
復活したフィラデルフィア・サイクリング・クラシックの前後に、アメリカ東海岸でもう一つ大会を設け、そこからカナダのワールドツアーレースへつなげる構想だ。これが実現すれば、北米で3週連続のレース日程を組める可能性がある。
フル規模のステージレースよりも運営上の負担を抑えながら、海外チームに北米遠征のメリットを与えられる点が、この案のメリットだ。
シモンズはフィラデルフィア大会について、コースと観客の両面で予想を上回り、ヨーロッパの既存レースにも劣らない雰囲気だったと高く評価している。
シモンズは、大会を復活させるだけではアメリカのロードレース人気を再建できないとも考えている。
アメリカ国内で自転車ロードレースへの注目を大きく高めるには、アメリカ人選手によるツール・ド・フランス総合優勝が必要だというのがシモンズの主張だ。
五輪での成功さえ、ツール総合優勝ほどの影響力をアメリカ社会に与えないとも言う。
シモンズ自身にとってもツール・ド・フランスは五輪より重要な位置を占める。3週間のツールで残した結果や走りは、その選手の1シーズンだけでなく、キャリア全体の評価を左右し得るからだ。
ツアー・オブ・カリフォルニアをツアー・オブ・グアンシー(広西)の後継大会にするという案は、現時点では単にシモンズ個人が示した構想でしかなく、各所で具体的な交渉や開催計画が進んでいるわけではない。
それでも、ツアー・オブ・グアンシーの2028年以降が未定であることや、北米のトップレベルレースが減少している現状を考えると、ワールドツアーカレンダーの将来をめぐる問題提起としては興味深いのではないだろうか。
選手の出場意欲だけでなく、長期的な資金調達、地域行政の支援、チームの遠征コストを成立させられるか。ツアー・オブ・カリフォルニア復活の可否は、アメリカのロードレースが持続可能な、ビジネスとして持続できるような開催モデルを構築できるかにかかっている。