カンパニョーロ(Campagnolo)が誇るカーボンホイールで絶大な人気を誇るのがBORAシリーズ。その最新作として、WTOラインのBORA WTO 60 DISC BRAKEが発表された。
目次
概要とリムブレーキ版との違いなど
Campagnolo海外本家公式:BORA WTO 60 DISC BRAKE
ディスクブレーキではないバージョンのWTO 60はすでに2018年から販売されている。→参考:カンパニョーロが新型エアロホイール「BORA WTO」シリーズを発売 空力性能をさらに強化
今回のディスクブレーキモデルでも使われている素材などはだいたい同じであるが、同社いわく今回のモデルでは、「乗車している時間のほとんどで、エアロ効果が最大化される」とこと。
(1) 対象ユーザーとエアロ性能
カンパニョーロが言うには、サドルの上で過ごす時間の8割は、直進方向に対して斜め10度~20度の角度で風の抵抗を受けるらしいが、まさにその角度でのエアロ性能を最大化させている。今回の新モデルの特徴はここにある。
60mmというリムの深さからして、エアロ性能を追求したモデルであるが、Boraの80mmモデルよりは軽快さほしいという人向けのホイールである。
平地も長いがアップダウンも少しあるようなレースや、減速と加速を繰り返すクリテリウムレースにも適してるだろう。
(2) ディスクブレーキ専用とスポーク数
昨今のトレンド通りにエアロ性能を追求するならばディスブレーキに特化させて設計したほうが有利というわけで、ディスブレーキ専用モデルとなっている。
リムブレーキモデルであるWTO 60は2018年に発表されているが、それとの違いの1つとして、スポーク数が挙げられる。
リムブレーキ用WTO 60は、フロント18本、リア21本のG3組だったが、今回のディスクブレーキモデルでは前後ともに24本のG3組である。
この点は、ディスクブレーキモデルということで、その制動力に耐えられるだけの剛性向上ということかもしれない。
(3) リム幅
リム幅は外が26.1mm、内が19mmというワイドリム仕様のため、タイヤは23c~28cが推奨。
(4) 2 Way Fit仕様
製品名のとおり、60mmという深めのディープリムとなり、ディスクブレーキ専用のカーボンホイールである。なお、カンパお得意の2 Way Fit仕様(チューブレスとクリンチャーの両方が使える)。
なお、「2 Way Fit Ready」との違いに注意。Ready仕様のホイールは、そのままではチューブレスとして使えない。使うためには手間と規格に準拠したアイテムが必要。
今回の新ホイールはその点は大丈夫ということ。買ってすぐに最初からチューブレスタイヤが使える。
(5) 対応フリーボディ
対応するフリーボディはカンパのFWはもちろん、 シマノのHG11とSRAM XDRにも対応するものが用意される。
(6) 重量と体重制限
このディスクブレーキ仕様でないモデルは重量が1550g(フロント 670gでリア 880g)となっているが、今回のディスクブレーキ仕様は1590g(前後合わせて)となっている。40gの差である。
また体重制限は、乗り手の体重とバイクの重量を合計して120kgまでOK。
(7) 価格と販売時期
ヨーロッパ市場での価格は2160€(約25万2000円)だが、日本市場向けではいくらになるか不明。
ディスクブレーキではないWTO 60は前後で30万円(カンパボディ用)なので、おそらくそれより少し高いぐらいになると思われる。
日本での販売開始時期は不透明。というのもイタリアなどは新コロ助の影響で工場が止まっているから。