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季節外れのストラーデ・ビアンケ?2021ジロ第11ステージの結果

ストラーデ・ビアンケのコースを走った2021ジロ・デ・イタリア第11ステージの結果

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最初の休息日あけの今日の第11ステージは、その後半にみんなの大好物ストラーデ・ビアンケ(Strade Bianche)のコースを走る設計になっている。

ストラーデ・ビアンケのグラベル(未舗装路)が合計35kmほど登場する。後半の残り70kmの約半分がグラベルというおもしろい設計だ。

雨になればとんでもないレースになることが必至だったが、幸いにも快晴の1日となった。だがしかしレース展開は快晴といったのか?

今日のコース

ロードレース

今日のコースプロフィールはこんな感じ。上述のように後半70kmのうち約半分がストラーデ・ビアンケのコースのグラベルロードである。

なお、なにげにこの日の獲得標高は2500mなので、ちょっとした(?)山岳ステージという側面も併せ持っている。決して一筋縄ではいかないことが予想されるコースとなっている。

Deceuninck-QuickStep何やってんの!?レムコ・イヴェネプールに異変!

残り50kmで事件が起こる。

ロードレース

この砂塵を抜けた場所で衝撃の事実が判明する。

なんと総合2位のレムコ・イヴェネプール&Deceuninck-QuickStepらのグループが、総合1位のエガン・ベルナル&INEOS Grenadiersのグループから30~40秒ほど遅れてしまっていたのだ。

ロードレース

先行するベルナルのグループは、INEOS GrenadiersとMovistar、そしてTrek-Segafredoのメンツらが揃っていた。遅れているレムコ・イヴェネプールのグループはDeceuninck-QuickStepとチームEFが先頭を引いて必死の追走!

結局数分後にはイヴェネプールのグループは、ベルナルのグループに追いつきことなきを得たが、みんな「うぉっ!?」と思ったことだろう。ここで何が起こっていたのか、なぜイヴェネプールが遅れていたのかは謎だ。レース後のインタビュー待ち。

ところが、再びレムコ・イヴェネプールを悲劇が襲う。

残り20kmを切った地点でのグラベルでなぜかレムコだけが大きく遅れてしまった。メカトラ??

だがチームカーが近くに寄ってくることもなく、レムコ自身がニュートラルサービスを呼ぶこともなく、なぜかレムコが遅れていく。

そして、チームメイトのジョアン・アルメイダが目の前の集団にいたはずなのに、なぜかレムコの近くにいない。

Deceuninck-QuickStepに一体何が起こっているんだ?わけがわからない。

そして次の動画を見てほしい。

チーム無線のイヤホンを耳から外しているシーンだ。チームとの無線が壊れてた?ムカつく言葉が聞こえてきた?非常にイラついている様子がうかがえる。

このあとようやくアルメイダが下がってきてレムコを引き始めるが、時すでに遅し。先行するベルナルらのプロトンは数が揃っている。その誰もがこのDeceuninck-QuickStepの危難を絶好のチャンスと思っていただろう。

ただ、その後の登りでもレムコは弱々しい姿だったのでひょっとしたらガス欠だったのかもしれない。休息日あけにバッドデイが訪れたか?

一方、今日も逃げ切りが決まった。Qhubeka-ASSOSのマウロ・シュミット(Mauro Schmid)とチームUAEのアレッサンドロ・コーヴィ(Alessandro Covi)だ。まずはその二人の優勝争いをどうぞ。

勝ったのは、マウロ・シュミット!なんと彼もまた21歳の若侍!なんという黄金世代か。今の20代前半はロードレース史上最高の黄金世代と言えるだろう。

今年からワールドツアーチームのQhubeka-ASSOSと契約したばかりなので、当然グランツールも初出場である。今日の勝利はワールドツアーレベルで初勝利、かつグランツールデビューでの初勝利だ。なんという結果か。

さて、後続のベルナルグループからはBora-hansgroheのエマヌエル・ブフマンが総合成績をあげようとゴールまで5kmのところで単独で加速して抜け出す。しばらくは誰も追うことはなかったが、残り2kmあたりでついにマリア・ローザのベルナルが動いた。爆発的な加速で周囲を置き去りにして、さらには先行のブフマンを捕まえる。

そのまま二人でゴールまでいくかと思えば、ゴール直前でもベルナルは強さを見せてブフマンを突き放してゴール。タイム差を少しでも埋めようとしたブフマンの攻撃を粉砕し、かつ、逆にブフマンから数秒だがタイム差を奪うことも成し遂げた。まさに王の走り。もう圧倒的な走力である。

もちろんチーム力の高さというのもあるが、完全に全盛期のベルナルが戻ってきた感じか。まだ超級山岳ステージになるまでは実際のところがわからないが、強いベルナルの復活を感じる。

総合順位トップ30と各賞ジャージ

順位選手名チームタイム
1 Egan Arley BERNAL GOMEZ INEOS GRENADIERS 42:35:21 00:00
2 Aleksandr VLASOV ASTANA – PREMIER TECH 42:36:06 00:45
3 Damiano CARUSO BAHRAIN VICTORIOUS 42:36:33 01:12
4 Hugh John CARTHY EF EDUCATION – NIPPO 42:36:38 01:17
5 Simon Philip YATES TEAM BIKEEXCHANGE 42:36:43 01:22
6 Emanuel BUCHMANN BORA – HANSGROHE 42:37:11 01:50
7 Remco EVENEPOEL DECEUNINCK – QUICK-STEP 42:37:43 02:22
8 Giulio CICCONE TREK – SEGAFREDO 42:37:45 02:24
9 Tobias S. FOSS JUMBO-VISMA 42:38:10 02:49
10 Daniel Felipe MARTINEZ POVEDA INEOS GRENADIERS 42:38:36 03:15
11 Marc SOLER MOVISTAR TEAM 42:38:40 03:19
12 Romain BARDET TEAM DSM 42:38:50 03:29
13 Attila VALTER GROUPAMA – FDJ 42:39:12 03:51
14 Vincenzo NIBALI TREK – SEGAFREDO 42:39:32 04:11
15 Gianni MOSCON INEOS GRENADIERS 42:39:46 04:25
16 Rein TAARAMÄE INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX 42:41:04 05:43
17 João ALMEIDA DECEUNINCK – QUICK-STEP 42:42:25 07:04
18 Daniel MARTIN ISRAEL START-UP NATION 42:42:27 07:06
19 Davide FORMOLO UAE TEAM EMIRATES 42:42:37 07:16
20 Pello BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA BAHRAIN VICTORIOUS 42:42:44 07:23
21 Ruben GUERREIRO EF EDUCATION – NIPPO 42:43:10 07:49
22 Jai HINDLEY TEAM DSM 42:43:16 07:55
23 Nicholas SCHULTZ TEAM BIKEEXCHANGE 42:44:06 08:45
24 Tanel KANGERT TEAM BIKEEXCHANGE 42:46:10 10:49
25 Koen BOUWMAN JUMBO-VISMA 42:48:40 13:19
26 Louis VERVAEKE ALPECIN-FENIX 42:52:45 17:24
27 George BENNETT JUMBO-VISMA 42:56:45 21:24
28 Nelson OLIVEIRA MOVISTAR TEAM 42:58:24 23:03
29 Fausto MASNADA DECEUNINCK – QUICK-STEP 43:01:05 25:44
30 Diego ULISSI UAE TEAM EMIRATES 43:02:17 26:56
マリア・ローザ(総合首位)Egan Bernal
マリア・チクラミーノ(ポイント賞)Peter Sagan
マリア・アッズーラ(山岳賞)Geffrey Bouchard
マリア・ビアンカ(ヤングライダー賞)Egan Bernal

明日第12ステージのコース

© RCS Mediagroup. 大会公式サイトより

明日は山岳ステージ(中)といったところか。ただし走行距離が212kmと長い。

中盤の76.5km地点で登場するMonte Morelloでは途中で最大斜度20%の部分がある。また最後の山のPasso del Carnaioでも最大斜度14%という部分があるが、それら以外は全体的に「グランツール的には普通の山」である。

よって、まだまだ決定的な山岳ステージというものではないが、それでもバッドデーだったり少し調子が悪いといった選手には長く厳しい1日となる違いない。はたして今日大きく遅れたレムコ・イヴェネプールの調子はどうなのか。この第12ステージでベルナルたちについていけるのか。

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