イネオスからヘッドコーチが退任。ロッド・エリングワースの影響力が強まる?
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イネオスはここ最近チームの若返りを急速に推し進めている印象だが、その背景にはやはりタデイ・ポガチャルを筆頭とする新世代の台頭と、グランツールでのパワーバランスや戦略の変化があると思われる。
すなわち、チームSky時代と比べるとイネオスのレース支配力が落ちている。ツール・ド・フランスで絶対的支配者だった頃と比べると、特に山岳トレインの支配力は相対的にかなり低下していると思われる。盛者必衰か。今年のジロはベルナルが優勝したが。
そしてイネオスもそんな現状をふまえてか、チーム改革を行おうとしている。その1つが上述の若返りだろうが、もう1つの改革として選手のマネージメント体制にも変化がある。ヘッドコーチのTim Kerrisonが今年限りでチームを去ることだ。
情報源:Tim Kerrison to leave Ineos Grenadiers as management shake-up begins
このTim Kerrisonは、チームSky時代からずっとコーチとしてチームに貢献してきた人物で、ブラッドリー・ウィギンス、ゲラント・トーマス、そしてクリス・フルームを指導してきたコーチだ。
もともとは水泳業界にいたようで、自転車業界に転向してきた人物。
さて、コーチ陣のトップがやめることで次に誰がそのポジションにつくのかが重要なポイントになりそうだが、現在ディレクターのイギリス人、ロッド・エリングワース(Rod Ellingworth)がコーチのトップにつき、他の役職と兼任する(?)のではと見られている。エリングワースの影響力がチーム内でさらに高まることが予想される。
大雑把にいえば来年から新生イネオスがスタートするのかもしれない。
なお、ロッド・エリングワースはかつてチームSkyでコーチをしていた人物で、2019年にはバーレーン・マクラーレン(現バーレーン・ヴィクトリアス)でジェネラルマネージャー(GM)として働いていた。しかしたった1年で同チームからイネオスへ復帰している。おそらくイネオスからヘルプ要請があったのだろう。以下の過去記事もまた見ておいてほしい。