リドル・トレックの予算は1.4倍に?マネージャーのルカ・グエルチレーナが語る今後のチーム作りと目標
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今年のツール・ド・フランス直前にトレック・セガフレードは新スポンサーとしてLidl社を迎えリドル・トレックへとチーム名が変わった。そして変わったのはそれだけでなく、予算も大きく増えたと言われる。
その具体的な額は不明だが、それでもそれまでの1.4倍になり、UAE、ユンボ、イネオスと並ぶような予算額になったと考えられているようだ。
情報源:‘Lidl-Trek is now a super team’ – US WorldTour squad begins new era in 2024
情報源記事では、そうした予算増額に成功した同チームの来年度の目標やチームとしてのあり方など幅広い点について、リドル・トレックのマネージャーであるルカ・グエルチレーナ(Luca Guercilena)が語ったことが掲載されている。
チームの目標
まず、ルカ・グエルチレーナはチームとしての目標はUCIランキングで1位になることだとはっきりと述べる。もちろん時間がかかることだと認めるも、それが自分たちの行動原理だと言う。
予算増でリドル・トレックは「スーパーチーム」になれたのか?
上述のように予算の増額を果たし、リドル・トレックはUAE、ユンボ、イネオスといった「スーパーチーム」に並んだのかという質問に対してルカ・グエルチレーナは、「たしかに予算という点についてはそれらに並んだと思う」と言う。やはり、それら3チームと同レベルの予算規模になったようだ。
ということはだいたい50億円前後の予算ということか?
だが続けて彼は、「最も重要なのはスーパーチームとしてふさわしい結果を出せるかだ」とも話す。特にグランツールでの結果がこれまで以上に求められることとなるだろう。
新加入のゲイガンハートとジョナサン・ミランについて
来年のリドル・トレックには、イネオスからテイオ・ゲイガン・ハート(Tao Geoghegan Hart)、そしてバーレーン・ヴィクトリアスからジョナサン・ミラン(Jonathan Milan)が移籍してくる。
この二人について、ルカ・グエルチレーナは「ゲイガンハートはパーフェクトなグランツールエースだ。彼のためのグランツールチームを作り上げる」と話す。
一方で若いスプリンターのジョナサン・ミランについては、「まだこれから成長する必要がある」と語り、早急な結果を求めるよりはしっかりとエーススプリンターとして育成し、さらにはクラシックでも活躍できることを期待していく。
ロードレースのビジネスモデル改革の必要性
今年最大のニュースといっても過言ではないニュースは、やはりユンボ・ヴィズマとスーダル・クイックステップとの合併騒動だろう。結局はご破算となったわけだが、それが世界に与えた衝撃は計り知れない。
だがそうした動きも、やはりロードレースのビジネスモデル(収益構造)が限界にきていることに対する危機感の現れだったのだろうとも考えられる。
このビジネスモデル改革の必要性という点について、ルカ・グエルチレーナもその必要はあると首肯する。
ではどのような形のビジネスモデルを構築すべきか?
それについてグエルチレーナは具体的には語っていないが、例えとしてテニス、F1、そしてアメリカのプロスポーツビジネスをあげている。
個人的にはそこにサッカーの名前を挙げていないのが興味深い。たまたま挙げなかっただけなのか、それとも、サッカーとは業界規模が違いすぎて参考にならないと考え意識的に挙げなかったのかはわからないが。