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2026世界選手権について、トム・ピドコックとイサーク・デル・トロが応酬。ピドコックはデル・トロがマクナルティを勝たせるよう走っていたと批判も、デル・トロは反論
2026年UCIロード世界選手権男子エリートロードレース後、トム・ピドコックが「イサーク・デル・トロは明らかにブランドン・マクナルティのために走っていた」と発言して議論を巻き起こした。
そしてピドコックの発言を知ったデル・トロは「そんなことするわけないやろ。おまえらがトロくさい走りしてただけだろ」(意訳)と反論している。
情報源:
確かにデル・トロとマクナルティはUAE Team Emirates-XRGで走るチームメイトだ。しかし、世界選手権ではメキシコ代表と米国代表というライバルの関係になる。
そして実際にレースを見ていた人間としても、そのときの状況を思い出すとデル・トロがマクナルティを意図的に援護していたと断定できる動きはないように思われる。
むしろデル・トロは、有力選手のなかでも長い時間先頭を引いてマクナルティを追うために相当なエネルギーを使っていたはずだ。
ピドコックはモントリオール世界選手権を7位で終えた。残り32km付近でマクナルティが単独アタックを決めると、ピドコックは追走グループから何度も抜け出そうとした。
しかし追走側にはマクナルティの米国代表チームメイトであるマッテオ・ジョーゲンソンが残っていた。ヨルゲンソンは、ピドコックらのアタックに繰り返し反応。自身は追走のペースを上げず、マクナルティを捕まえようとする選手の動きを封じた。
ピドコックはレース後、風の強さに加え、米国代表とジョーゲンソンの動きによって単独で差をつけることが難しかったと説明。そのうえで、UAEでマクナルティと同僚のデルトロも、マクナルティの勝利を助けていたとの見方を示した。
情報源メディアは実際に終盤の映像を見直した。結果、やはりピドコックの主張とは反対の展開だったと改めて理解したようだ。
上述のようにデル・トロは有力選手のなかで最も長く先頭を引き、マクナルティが逃げた後も追走グループのペースを上げていた。また、最後の2周では何度もグループから遅れながら、そのたびに前方へ戻ろうとしていた。
ジョーゲンソンはピドコックが攻撃するたびに反応し、その車輪について追走を封じた。一方、デル・トロはピドコックのアタックに便乗するような動きを繰り返してはいなかった。
これらの動きを見る限りデル・トロとジョーゲンソンが同じ目的で走っていたとは考えにくい。ヨルゲンソンは米国代表としてマクナルティを守っていたが、デル・トロは自らの勝利やメダルのために追走していたとみる方が自然だろう。

そしてこの画像のシーンでは、つまりマクナルティが決定的なアタックを仕掛けたシーンでは、デル・トロは先頭グループの前方でペースを作っていた。
ただし、デル・トロは周囲を何度も振り返り、他の選手に先頭交代を求めるような様子を見せている。
それ以前にもマチュー・ファン・デル・プールとクイン・シモンズを含む先行グループを追い、さらにジョーゲンソンの動きにも対応していたため、すでに多くの力を使っていた。
マクナルティは集団内の数人後方から加速。マチューの後ろから飛び出し、ピドコックの横を通過して単独先頭へ向かった。
この場面でピドコックを含む追走グループの全員がマクナルティを見送っており、即座に反応した選手はいなかった。デル・トロだけが意図的にマクナルティを逃がしたわけではない。
デルトロがマクナルティと同じUAEに所属していることから、ライバルがその動きを警戒するのは理解できる。
しかし、以上のように映像から確認できる事実は、デル・トロが追走の先頭を何度も引いていたという事実だ。
もしマクナルティを勝たせることが目的なら、ペースを上げずに後方へ下がるか、ジョーゲンソンのように他の選手のアタックだけを封じる方法が効果的だったはずだ。
むしろデル・トロはペースアップをするたびに、ポール・セクサスにチェックされ続けたという事実がある。
デル・トロは、自ら風を受けてマクナルティとの差を縮めようとしていたはずで、終盤に十分な速度を維持できなかったのは、ピドコックたちに協力する意思がなかったからではなく、単にそれまでに力を使いすぎていた可能性が高いだろう。
マクナルティの独走を許した最大の要因はデル・トロ個人の動きよりも、追走グループ全体が協力できなかったことだろう。
デル・トロも「みんな受け身な状態で消極的だった。そもそもメキシコは強いチームじゃなかったわけで、それよりも強いチームのイギリスなど他チームがもっと積極的に・攻撃的に走るべきだった。メキシコを利用しようとしていたのはおかしい」というような内容のコメントを話し、ピドコックの考えに反論する。
まあ、東京五輪でも(結果的にカラパス金メダルのきっかけとなった)マクナルティのアタックをポガチャルが敢えて(?)見逃したりしていましたからねぇ……。
ゴール後のデル・トロの悔しさの溢れた表情を見るとさすがに終盤での協調はなかったと思うし、デル・トロとしても勝つつもりで他のメンバーに追わせたいという作戦だったのかも。