ポガチャルの2027年の目標レースが明らかに。ブエルタ、世界選手権、ツールの方向

ポガチャル、2027年はツール・世界選手権・ブエルタが主要目標に。復帰予定と来季の展望

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タデイ・ポガチャルが、2027年シーズンの大きな方向性を示した。主要目標に据えるのはツール・ド・フランス、世界選手権ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャという3つの大会だ。年間の全出場予定が決まったという発表ではないものの、夏から秋の大舞台を重視する構想と言えるだろう。

情報源:Pogacar anuncia sus 3 grandes objetivos para 2027: Tour, Mundial y Vuelta

2027ツール・ド・フランス:英国開幕から始まる総合争い

エディンバラを出発する2027年大会

ツール主催者の公式発表によると、2027年大会は7月2日にスコットランドのエディンバラで開幕する。英国で行われる序盤3ステージは次の構成となる。

ステージ開催日コース距離
第1ステージ7月2日エディンバラ〜カーライル184km
第2ステージ7月3日ケズウィック〜リヴァプール223km
第3ステージ7月4日ウェルシュプール〜カーディフ223km

公式のコース紹介では、第1ステージはスプリンターに機会がある一方、第2ステージは起伏が増え、逃げを狙う選手にもチャンスがあると説明されている。

総合優勝候補にとってはこうした序盤は必ずしも積極的にタイムを稼ぐステージにはならないだろう。位置取りに失敗せず、必要な場面では集団前方を確保しながら、後半に向けて体力を温存するという判断になるはずだ。

総合優勝を狙うには「勝負しない日」の走りも重要

現代のツール・ド・フランスでの総合争いを考える際には、山岳でどれだけ強いかだけを見ると全体像を捉えにくい。

たとえ難関山岳の登りでライバルを引き離せる選手でも、平坦区間での分断や、ゴール前の混雑によって不必要な被害・危険を引き受ける可能性が常にある。今年のブエルタでのポガチャルの不幸はまさにそれだったと言えるだろう。

逆に、目立った動きをしない日でも消耗を抑えて安全に走り終えることが最終的な総合成績につながることもある。

またツール後に別の重要目標のレースが控える場合は、ツールを走り切った時点の心身の疲労状態も大きな意味を持つ。大会中の勝利だけでなくその後に再び準備できる余地を残せるかという、シーズン全体の視点も必要になる。

2027世界選手権:厳しいドマンシーの登りでのアタック合戦の繰り返しか?

舞台はフランスのサランシュとドマンシー

2027年の世界選手権ロードレースは、フランスのオートサヴォワ地方にあるサランシュとドマンシーを舞台に開催される。

UCIが公表した周回コースは1周13.3km。主な難所となるコート・ド・ドマンシーは、距離2.5km、平均勾配9.4%、最大勾配16%という登りだ。カテゴリーごとに周回数を変えながら、同じ基本コースを使用することになっている。

サランシュは1964年と1980年にも世界選手権の開催地となった。とりわけ1980年大会ではベルナール・イノーがドマンシーの登りで攻撃して男子エリートの世界王者に輝いた。2027年大会は世界選手権の歴史に残る舞台への回帰という側面も持つ。

短い登りでも、周回を重ねると意味が変わる

コースから考えられる展望として言えば、2027世界選手権では一度の登坂力だけでなく、厳しい負荷を繰り返した後にどれだけ余力を残せるかが重要になりそうだ。

距離2.5kmという数字だけならグランツールの長い山岳に比べて短い。しかし、急勾配での加速を何度も求められれば、脚への負担は蓄積する。序盤に問題なく対応できた動きでも、終盤には追走できなくなる可能性がある。

昨日の宇都宮ジャパンカップの古賀志林道のようなものだ。

→日本チャンピオン留目が逃げて、最後はヒーリーvsシモンズ!2026宇都宮ジャパンカップはクイン・シモンズが優勝

また、登りを越えた時点で集団に残っていてもその後の加速に対応できるとは限らない。頂上を通過した直後に踏み続けられる選手と一度呼吸を整えたい選手との間で差が生まれることも考えられる。

そのような厳しいコースだからといって特定の選手の勝利が約束されるわけではない。誰が早い段階から動くか、どの集団に有力選手が残るかによって、いくらでも勝負の条件は変わる。

さらに無線が使えないこと、普段のチームメイトとは異なる選手とのチームになるをも考慮すると、有力選手がすべての動きに適切に反応し続けることは難しい。自分自身の感覚・思考によって危険なアタックを見極めながら、追走する場面とほかの選手の反応を待つ場面を判断しなければならない。

登坂力に優れていても早い段階で力を使いすぎれば、最後の勝負に余力を残せない。一方、警戒しすぎて動きを見送れば、追いつくためにさらに大きな負担が必要になるかもしれない。

2027ブエルタ・ア・エスパーニャ:シーズン後半の状態をどう整えるか

今年と同様に来年もツール後にブエルタに出場するとすると、当然ツールからの疲労の回復という点が大きな意味を持つ。

今年のツールでは最大のライバルだったヨナス・ヴィンゲゴーが落車負傷により途中リタイア。その結果、ポガチャルは力を温存したままツールを終えることができたかもしれない。しかし、来年は最後までヴィンゲゴーと争わなければならないかもしれない。そうなれば今年以上の疲労が残ることになるだおる。

だからといって休む期間を確保できても、休めばそれだけで次の大会への準備が完成するわけではない。

反対に練習量を増やせば必ず状態が上がるわけでもない。

来年のツールでの走り方次第でツール後の過ごし方が今年とは異なる可能性が出てくるだろう。その結果、ブエルタには出場しないという宣言がなされる可能性もゼロではないと思われる。

復帰予定は11月のBeking Monacoか?

情報源記事ではポガチャルがトレーニングを再開していることをふまえて、11月29日のチャリティーイベント「Beking Monaco」に出場する予定だと報じている。2027春の出場レースについては、まだ確定していない。

イベント公式サイトによると、2026年のBekingは11月29日にモナコのエルキュール港で開催される。プロ選手によるクリテリウムに加え、プロとアマチュアが混成チームを組むレースや、子ども向けの催しも用意されているようだ。

このイベントはプロ、アマチュア、家族が自転車を通じて集まる機会という位置づけだ。慈善活動を支援することも中心的な目的であり、通常のシーズン中のレースとは全く別物のお気楽なイベントであり、これにポガチャルが出場したからといってポガチャルの現在のコンディションがどうこうと判断するのは早計だ。

今後の注目は2027ツール・ド・フランスのルート発表、パリ~ルーベ参戦などモニュメントの予定など

上述のように2027シーズンのポガチャルの3大目標は明確となった。ただそのうちツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャについてはまだ全コースの発表がなされておらず、どのようなコース設定になるかはわからない。

それによってツール後の休息期間のあり方やブエルタ参戦の最終決定の判断が変わってくるだろう。

そして次にモニュメント全制覇の野望がかかるパリ~ルーベ出場がどうなるか。おそらくポガチャル本人も3年連続のパリ~ルーベ出場には前向きだと思うが、その前に落車で負傷したりなどがあれば話は変わってくるだろう。

またツール・ド・フランス前の準備についても今年はツール・ド・スイスに出場し総合優勝を果たしたが、来年はオーヴェルニュ・ローヌ・アルプ(旧クリテリウム・デュ・ドーフィネ)に戻るかもしれない。

あるいは今年のレムコ・エヴェネプールのようにツール前はレースに全く出ないで、ひたすらトレーニングでコンディションを作っていくというのもあり得るか?

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