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選手たちが大会で使うバイクが30万ドル(約4500万円)相当の未納代金の人質としてとられ、将来的に勝手に売られて換金される恐れがあるというニュースをご紹介。
情報源:An estimated $70,000 worth of athletes’ bikes is being held hostage in cargo dispute
問題の人質になっているのはスペインで行われたトライアスロンの大会「2023 World Triathlon Championship」で選手が使ったバイクだ。
どういうことかというと、アメリカの選手がその大会に出場するためトライアスロン用バイクをスペインの現地に送る必要があった。
そこでアメリカ人選手らは有名なバイク配送サービスのTirBike Transport(TBT)と契約し、その配送を依頼。そして同社は実際の運送をHorizon Entertainment Cargo(HEC)に頼んだ。
だがこのTBTとHECとの間で料金不払いの問題が起こっていたのだ。
HEC社によると、今年これまでにすでにフランスやフィンランドなどで開催されたトライアスロン大会においてもTBT社はHEC社に対して今回同様の依頼をしたものの、TBTがそれらの仕事の報酬として約30万ドル(約4500万円)の支払いを怠っているという主張だ。
その未払い料金の回収のため、HEC社は法律上の権利を主張して運ぶべき選手らのバイクを人質にとった。もしTBTが払わない場合には今回の人質としたバイクを処分して換金し、そのお金で不払い分をカバーするという主張だ。日本の法律でいうと留置権とか動産先取特権(それと物上代位)といった権利が問題になっていると言えるだろうか。ただ留置権の主張は筋が悪いだろう。また契約によって特殊な権利が設定されている可能性もある。
本来ならば大会が終了したスペインからアメリカへ戻ってくるべきバイクのおよそ180台が今回の人質となっており、その価値は7万ドル(約1000万円)とされている。
TBT側は「未払いなんて存在しない。HECにはこんなことをやる権利はない」と反論。
この争いはすでに裁判所での争いとなっている。今後どのような展開・解決を見せるのかはわからない。
ただ今回の背景にはTBT側の経営が上手くいっていないこと可能性もある。