トム・ボーネン「石畳は好きじゃなかった」
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この前ベルギーで開催されたワンデイレースのル・サミン(Le Samyn)。意外な選手が上位に入ったり、ロット・デスティニー(Lotto-Dstny)のエースであるアルノー・デ・リー(Arnaud De Lie)が落車したりとその展開・結果が話題になったレースだった。
そのル・サミンは石畳区間のあるレースだが、そこで予想外?の2位に入ったのが、チームUAEのポルトガル人で、今年プロデビューしたばかりの20歳のアントニオ・モルガド(António Morgado)だ。クラシックスペシャリストという感じの脚質ではなく、オールラウンダーという感じの選手だ。
そんな彼はレース後のインタビューで、「石畳レースは好きじゃない」と語ったことが話題になっているが、なんとその発言に触発されてか、クラシックの王様ことクラシックのレジェンド、トム・ボーネン(Tom Boonen)もポッドキャストで「実はワシも石畳を走るのは好きじゃなかった」と告白した。
トム・ボーネンといえば、ロンド・ファン・フランデレンを3回優勝、パリ~ルーベを4回優勝というレジェンド。親友であり最大のライバルだったファビアン・カンチェラーラ(Fabian Cancellara)との激闘はいまでもロードレースファンの語り草の1つ。
そんな石畳の王様も実は石畳を走るのが好きじゃなかったと明らかにした。ただ、その発言に続けて、「だが得意だった」とも話す。好き嫌いという主観と、できる/できないという客観的能力は別だということ。好きでもないし、やる気もないのにやっていることが、なぜか他人より上手くできるという人間はいる。そういうこともある。
ひょっとしたらこのアントニオ・モルガドも、好き嫌いとは別にいつのまにかクラシックスペシャリストとしてモニュメントを制覇してしまう未来が待っているのかも?