レビュー
Rapha








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2025ジロ・デ・イタリア第5ステージ最終局面でのマティアス・ヴァチェックの鬼神のごとき働きについて。ピーダスンやチームからの指示はあったのか?
昨日の2025ジロ・デ・イタリア第5ステージは、Lidl-Trekの22歳のチェコ人マティアス・ヴァチェックがチームにとって神様、仏様と言えるようなとんでもない働きを見せた。最終局面の難しい数キロの登りをハイペースで登りながらたった一人でプロトンを完全コントロール。そしてログリッチのサプライズアタックを含む全てのアタックを独力で封じ込めた。
→2025ジロ第5ステージは神様、ヴァチェック様!ピーダスンが限界のギリギリのスプリント!その結果とハイライト
その後はラスト1kmからのラストスプリントでもプロトン先頭でマッズ・ピーダスンの最終発射台も務めあげるという鬼神のごとき働きっぷりを見せた。優勝したのはマッズ・ピーダスンだが、その日最強は誰かと問われれば、間違いなくマティアス・ヴァチェックと答えるだろう。

だがそんなマティアス・ヴァチェックは最後の登り区間で強すぎたゆえに、上画像のようにエースのマッズ・ピーダスンが彼についていけず遅れてしまった。この時点でピーダスンはかなり苦しんで登っていて、プロトンになんとか食らいつているような状態。残り2kmを切った時点で絶体絶命だった。
レース後のコメントで、このときヴァチェックは、「ピーダスンは今日も調子良いだろう。だから俺にプロトンのコントロールを期待しているだろう」と考えていたと話す。つまり最後までアシストするつもりだった。だからこそハイペースを刻みつつけたのだが、ピーダスンが遅れたことに当初は気づいていなかったようだ。
彼がそれに気づいたのはチームカーからの情報。そしてそれからピーダスンから「攻撃してお前が勝て」と言われたと明らかにする。
しかしヴェチェックはあくまでエースはピーダスンで当初のチームの計画どおりにことを進めることを最優先した。そのため登りきったところで一旦ペースを緩めてピーダスンが追いつきやすくしたと話す。
そして実際に残り1kmでヴァチェックが後方を確認すると、ピーダスンが彼のホイールに合流したことがわかった。そのピーダスンの頑張りにヴァチェックは賛辞を送り、次のように話す。
“I had it in my head that way. When he says something, it’s 100% — he can do it. I really believe in him, and I’m the kind of guy who’s really loyal to him. I wanted him to win again today, and it’s amazing to see him do it.”
訳「自分は当初のチームの作戦どおりにすると決めていた。ピーダスンは有言実行の男。自分も絶対に彼を信じているし、ピーダスンのために動きたい。彼に今日も勝ってほしかったし、実際にそうなって素晴らしい」