Lidl-Trekのアレックス・キルシュがCofidisへ移籍。その契約が示すのはCofidisのワールドチーム残留の確定か？

Lidl-Trekでクラシックエースのマッズ・ピーダスンを長年支えてきたアレックス・キルシュが、Cofidisと契約したことが発表された。次のCofidisチーム公式ページを見て欲しい。

Cofidisチーム公式：Alex Kirsch arrives at Cofidis!

アレックス・キルシュはCofidisと2028年までの契約

アレックス・キルシュはルクセンブルクの33歳。これまで7年間Lidl-Trekで走り続けて、その間マッズ・ピーダスンとともに数多くのレースを走ってきた。またツール・ド・フランスには2回、ジロ・デ・イタリアには1回、ブエルタ・ア・エスパーニャには3回出場している。今年はまだグランツールに出場していない。

おそらく来年からCofidisでキルシュは24歳の若いスプリンター、ミラン・フレティンをアシストすることになるだろう。

さらに今回の移籍のコメントでキルシュは、

In addition, I know that I will have a little more freedom in the Flemish classics

このように述べ、フランドル地方の石畳レースなどでこれまでよりも少し自由に走れるようになると語る。

今回の契約は3年で2028年まで。現時点でCofidisと2028年までの契約となっているのは彼だけだ。

今回の契約が示唆するもの

Cofidisは現時点の2023～2025チームランキングでワールドチーム中最下位のArkéa–B&B Hotelsに続いて下から2番目。

ただArkéa–B&B Hotelsが今年消滅すればワールドチームの枠に1つ余裕ができる。さらにLottoとIntermarché-Wantyが合併して1つのワールドチームとなれば、Lottoの分の昇格枠が1つなくなるため、やはりワールドチーム枠にまた1つ余裕ができる。

そこでこの2枠にCofidisとIsrael-PremierTechが収まれば、2026年ワールトチームはこれまでと同じ全18チーム体制のままで、Cofidisもワールドチーム維持となる。

次のワールドチームとProTeam入れ替えは2028年の終了時点だ。2026年～2028年までの3年間の合計UCIポイントで争われることになる。キルシュがその2028年までの契約の第1号となったのは、そうしたワールドチームとしてのライセンスの維持がほぼ確定とCofidis側が見越したということを示すのかもしれない。