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Rapha






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ポガチャルがシクロクロスに復帰する可能性はあるのか、そして来年からのシクロクロスに生じるかもしれない大きな2つの変化とは?
シクロクロスシーズンがスタートしている。シクロクロスは昔から冬のスポーツとして一定の人気があった。特にフランドル地方では絶大な人気を誇っていた。だが近年はその人気がベルギー以外の地域にも波及し、シクロクロスの人気は拡大中だ。UCIもさらなる人気拡大と普及のために力を入れる。
実際今年の1/31~2/2に開催されたシクロクロス世界選手権はベルギーではなくフランスのリエヴァンが舞台だったが、現地は大勢の観客がつめかけ大盛況となった。
そして実はタデイ・ポガチャルも2018年スロベニア選手権のシクロクロス王者だった経歴を持つ。その後はあまりシクロクロスをしなくなっていたが2021~2023年には少しだけシクロクロスのレースに参戦したこともあった。
そこから現在に至るまでシクロクロスの正式なレースに出場しなくなったが、ポガチャルがもしワールドカップなど正式なシクロクロスに出場すれば、今まで以上のシクロクロス人気の拡大が狙えるはずだ。
目次
だがポガチャルのシクロクロス復帰については、元シクロクロスのトップ選手だったPeter Van Den Abeeleは「UAE Team Emirates – XRGがそれを許さないだろう」と語る。
その理由は情報源記事では書かれていないが、考えられる理由としては、
こういったものが考えられる。
シクロクロスは来年から大きく変化するかもしれない。その理由は2点、すなわち、ロードレースのUCIポイントとしてもシクロクロスでのポイントが加算されること、そして、オリンピックの競技になる可能性があるということだ。
最初の点については下の過去記事でも書いたのでまた読んでおいてほしい。導入時期は2027年?
この新しいUCIポイントステムにより、これまでよりも多くのワールドチームの選手がシクロクロスにUCIポイントを得るため参戦するかもしれない。
Jumbo-VismaやUAE Team Emirates – XRGといったUCIランキングで圧倒的に上位にいるチームにとってはあまりメリットがないかもしれないが、ランキング下位チームが少しでもUCIポイントを稼げるチャンスだと考えて狙ってくることが考えられる。
そうしたチームはシクロクロスを走れる選手と契約することが増えるかもしれない。シクロクロス出身の若い選手を囲い込むことが増えることも考えられる。
トム・ピドコック、ワウト・ファン・アールト、マチュー・ファン・デル・プールといった化物たちの活躍を考えれば、シクロクロスとロードレースはもはや同じ線上にある競技といっていいのかもしれない。まぁその3人が特殊なだけというのも考えられるが。
また2つめの点についてもこれらの過去記事で紹介ずみなので読んでおいてもらいたい。
オリンピックの競技になれば注目度は一気にあがる。それは人気拡大にも強く影響を及ぼすことだろう。国際オリンピック委員会IOCは冬季五輪の種目は雪上または氷上で行われるスポーツでなければならないと条件をつけているわけだが、シクロクロスはコンディションによってはどちらにもあてはまらないときがある。
上述のPeter Van Den Abeeleが話すところによると、IOCはその条件を取り外し、冬の間に行われるスポーツだったらそれで良いという方向へ考えを変更するかもしれないとのこと。
ただ現時点ではまだシクロクロスをオリンピックでどうするかの正式な決定はなされておらず、おそらくは来年のシクロクロス世界選手権(2026年1月)の前あたりに最終判断が下されるのではないかとのことだ。