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UCIが大型サイクルコンピューターを規制へ、前面ジャージポケットも禁止。
情報源:UCI to Limit Bike Computer Sizes and Ban Front Jersey Pockets in Major Safety Rule Update
UCI(国際自転車競技連合)が、プロロードレースにおける安全性向上を目的とし、機材に関する新たな規制を発表した。
今回の改正では、近年大型化が進むサイクルコンピューターのサイズ制限に加え、空力性能向上のために利用される前面ジャージポケットの禁止が盛り込まれた。
いずれも近年のレース環境や機材開発の変化を受けた措置であり、今後のプロロードレース界に大きな影響を与える可能性がある。
近年のサイクルコンピューターはGPSナビゲーションやリアルタイムデータ分析機能の進化によって大型化が進んでいる。
しかしUCIは、表示される情報量の増加が選手の認知負荷を高め(注意散漫になる)、事故発生リスクを増大させる可能性があると判断し、新たにサイズ規制を導入することを決定した。
UCIは2028年1月1日から、レースで使用できるサイクルコンピューターの最大サイズを126mm×71mmに制限する方針を示した。
現在の主要メーカーのフラッグシップモデルの多くは新規制の範囲内に収まっているようなので、直ちに大きな影響が出る可能性は低い。しかし将来的な大型化競争には一定の歯止めがかかったことになった。
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今回の規制で注目されるのは、UCIが事故防止の観点から「認知負荷(Cognitive Load)」を重視している点だろう。
近年は技術の発展で速度や距離だけでなく、心拍数、出力、体温、水分状態など多種多様な情報を走行中に確認できるようになった。
一方で、レース中に処理すべき情報量が増えることで注意力が分散し、危険回避能力の低下につながる可能性が指摘されている。
UCIはこうした研究結果を踏まえ、機材の大型化によってさらに多くの情報が表示される状況を抑制したい考えだ。
このような認知負荷の増大と注意力の減衰という点は、これまでもチーム無線とイヤホンについて語られることもあった。チームからの指示に注意が向き、路面や前方の障害物に対する注意力が削がれることもあるのではないかという議論だ。
チーム無線の禁止は世界選手権などの一部のレースではルールとなっているが、どちらかといえばそのほうがレースが面白くなるのではないかという点に注目が集まりがちだったが、UCIがこのように認知負荷という点を重視する姿勢を見せたことで、チーム無線とイヤホンの使用についても今後UCIの議論の対象になる可能性もゼロではないだろう。
上の述べた大型サイコンの禁止よりも早いタイミングで導入されるのが前面ジャージポケット規制である。2026年7月1日から、ジャージ前面に設置された収納ポケットの使用が禁止される。
近年、一部の選手やチームは補給食などを前面ポケットに収納することで身体形状を変化させ、空力性能を向上させる試みを行っていた。
しかしUCIは、こうした収納物の多くが実際にはレース中に使用されておらず、主な目的が空力性能向上にあると判断した。
UCIは、①前面ポケットによる空力向上は速度上昇につながり、結果として落車時の危険性や事故の重大化を招く可能性があること、②機材やウェアによる過度な性能向上は競技の公平性にも影響を及ぼす、こうした点を考慮し、今回の禁止へと踏み切った。
ただしこの禁止にも例外が1つある。それはレース無線機専用ポケットの場合だ。この場合だけがジャージ前面にポケットを備えることが許される。もちろんレース無線以外のものを入れるのは許されない。
今回のルール変更によって、多くのチームや機材メーカーは対応を迫られることになる。
特にウェアメーカーはジャージ設計の見直しが必要となり、サイクルコンピューターメーカーも将来的な製品開発方針に影響を受けるだろう。
UCIは安全性向上を最優先事項として掲げているが、一方でSRAMとのギア比規制についての法廷闘争など技術革新とのバランスをどのように取るのかという課題も残されている。