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レッドブルが2026ツール・ド・フランス出場選手を発表。なぜレムコ・エヴェネプールとフロリアン・リポヴィッツのダブルエース体制にしたのか?
Red Bull-BORA-hansgroheが2026ツール・ド・フランスのメンバーを発表した。次のようになる。
今年はレムコ・エヴェネプールとフロリアン・リポヴィッツのダブルエース体制となる。
今回のメンバー発表で最大の注目点は、上述のように新加入したレムコ・エヴェネプールと、今シーズン急成長を遂げたフロリアン・リポヴィッツを「ダブルエース」として起用することだ。
そして同チームのジェネラルマネージャーのラルフ・デンクは、ツール開幕時点では両選手を対等なリーダーとしてスタートさせる方針を明らかにし、レース前に序列を決めることはせず、実際のレース展開やコンディションによって自然に真のエースが決まっていくとの考えを示した。
そのため、開幕から数日間は両選手とも総合順位を狙えるようチーム全体でサポートし、その後の状況を見ながら戦略を柔軟に変更する構えだ。
このようにエースを一人に絞らない戦略には次のような理由がある。
すなわち、同チームがツール・ド・フランスについて、「もはやツール・ド・フランスは1人の特別な選手が勝つような時代ではなく、特別なチームが勝つ時代だ」と考え、ダブルエース体制こそが総合優勝の可能性を最大化すると考えているからだ。
レムコとリポヴィッツは得意分野やレーススタイルが異なるため、一方にトラブルが発生した場合でも、もう一方が総合争いを継続できるメリットがある。相互補完の関係と言えるだろうか。
またダブルエース体制は、山岳・個人タイムトライアル・横風区間など多様なレース展開に対応しやすい。
ラルフ・デンクは今回の戦略についてモータースポーツのF1を例に挙げながら説明するが、それはチーム内対立を意味しない。あくまでチームとしては最終的な総合成績を最優先に考え、状況に応じて役割分担を決めていく柔軟なマネジメントを重視する方針だ。
近年のツール・ド・フランスでは、タデイ・ポガチャルとヨナス・ヴィンゲゴーが争うためのレースと化しており他の選手たちはなかなか彼らに挑むことができない状況だ。
その強力なライバルに対抗するには、確かに一人のエースだけに依存するよりも、複数の総合候補を擁する方が戦術の幅は広がる。
例えば、一人がアタックすればライバルチームに追走を強いることができ、もう一人は体力を温存できる。逆に一人がタイムを失っても、もう一人が総合争いを継続できるため、チーム全体として優位に立ちやすい。落車によってどちらかが負傷したときもチームとしては総合争いを継続できる可能性が高まる。
レッドブル・ボーラ・ハンスグローエは、このダブルエース体制によって、近年圧倒的な強さを見せるUAE Team Emirates-XRGやVisma | Lease a Bikeに対抗しようとしているわけだが、果たしてこれが上手く行くのかどうかは結局は蓋を開けてみないとわからない。
共同リーダー制は開幕前こそ注目を集めるが、本当の見どころはレース序盤にある。
チームがどのタイミングでエースを一本化するのか、それとも最後まで二人で総合争いを続けるのかは、レース展開次第であり、それがなかなか決まらないがゆえにチーム戦略がブレてしまうなどのリスクも孕む。
はたして今年のRed Bull-BORA-hansgroheは、ポガチャルとヴィンゲゴーの二強の争いに割って入れるか?
Movistar「複数エース体制のコツを教えてあげようか?」