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チームSkyの怪しい封筒「 Jiffy Bag」疑惑。渦中の医師がついに沈黙を破る!

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情報源:Team Sky Jiffy Bag doctor to break silence in “extraordinary new book”

今年のクリテリウム・デュ・ドーフィネは、案の定チームSkyのゲラント・トーマスの優勝で幕を閉じた。チームSkyはジロに続いて大きなステージレース二連勝といってええやろ。ツール前に弾みがついた。




しかし、2011年のクリテリウム・デュ・ドーフィネでは、ウィギンスが中身が不明の怪しい封筒「Jiffy Bag」を受け取っていたという疑惑が生じた。これは今まで何度か記事にした通り。英国議会でも専門委員会を立ち上げて調査を実行。しかし、結局証拠不十分で「怪しいことすんな」というきついお叱りというレベルで終わった。

ところが、なんと2011年当時のチームSkyでチームドクターをしていた人物、Richard Freeman医師がその件について本を出版するもよう。ていうか、すでにAmazonで予約中。ほれ。

Amazon:The Line: Where Medicine and Sport Collide (English Edition)

(1) おさらい:チームSkyのJiffy Bag疑惑とは?その概要。




さてちょっとJiffy Bag疑惑のおさらいといくで。ワシもどんな経緯だったかもう忘れかけとるし、おまえらもそうやろ。時系列ごとに簡単に書いていくで。

2011年6月8日

チームSkyのコーチであるSimon Copeが、英国マンチェスターにある英国の自転車競技五輪代表チーム(British Cycling)の本部から、怪しい封筒、通称「Jiffy Bag」を持ち出す。ちなみに、Jiffy Bagってのは、別にこの事件固有の特別な封筒ではなく、英国では普通に郵便とかで使われる普通の茶色の封筒のことを、jiffy bagって言う。

もちろんコーチは、「中身?知らんよ」と言っている。単なるすっとぼけなのか、痴呆症なのか、本当に知らんのかは不明。

同年6月12日

Simon Copeがジェノバに到着し、チームSkyのチームドクターであるRichard Freemanに手渡す。

同年6月28日

同年のツールの前に、ウィギンスはTUEによりtriamcinoloneを使ってもええでと許可を得る。

翌年、2012年の7月22日

ウィギンスがツールで総合優勝。もちろんこの年のツール前にもTUEを申請し、triamcinoloneの使用許可を得ている。

4年後の2016年9月15日

ロシアのハッカー集団Fancy Bearsによって、各種機関へのハッキング。ウィギンスとクリス・フルームなど(その他のスポーツ選手のも含めて)、TUEの申請記録やオクスリ情報などが漏洩、公開される。ウィギンスは3回TUEを使用していた。なお、本人はパフォーマンス向上目的ではなく、アレルギーを治療するためやと説明。そらそうよ。

同年10月6日

イギリスの大衆紙The Daily Mailが、同国のアンチドーピング機関UK Anti-Doping(UKad)によって、2011年のクリテリウム・デュ・ドーフィネにおけるウィギンスと怪しい封筒「Jiffy Bag」との関係が調査されているとすっぱ抜くスクープ。グッジョブ。

なお、The Daily Mailはノリ的には日本の週刊誌、文春とかSPA!とかに近いかね。読者層はつまりそういうこと。でも英国最古のタブロイド紙という由緒あるメディア。庶民の味方は強い。



同年12月19日

この件で、チームSkyのえらいさん二人、Dave BrailsfordとShane Suttonが、英国議会によって作られたCMS select comitteeに出席し、弁明。中身はFluimucilやと説明。この薬は、去痰薬として慢性閉塞性肺疾患とかに使われる。まぁ喘息薬みたいなもんやね。つまりウィギンスの前述の説明どおり、アレルギーのためのオクスリやでと。「だって、チームドクターのRichard Freemanがそう言ってたもん」と。

CMS select comitteeってのは、

  • CMS=Digital, Culture, Media and Sportの略。Dどこいったんや……
  • select comittee=特別委員会

という意味ね。英国聖公会宣教協会とはちゃうで。

翌年、2017年11月15日

英国議会によるCMS select comitteeとUKadの調査終了。証拠不十分として真相はわからないまま閉幕。ただし、チームSky関係者には厳重注意。「怪しいことすんな。ちゃんと記録も残しとけ」と。

以上、こんな経緯や。

(2) チームSkyの医師Richard Freemanによる本の出版



上述のように、英国議会&Ukadの調査は「証拠不十分」として終わったわけやけど、実はこのお医者さん、調査機関からの「証拠を出さんかい」との要請を無視してたんよ。理由は病気になったという健康上の理由で。よくある理由やね。

そんなことを言っときながら、今回の本の出版(呆れ)。

邪推するなら、この本を売るために、この本の価値をあげるためにわざと証拠を出さなかったと思えるね。「渦中の人物が初めて暴露!」とか「これまで語らなかった秘められた真実が明らかに!」とかアピールできるからね。なんかもう、最初から本を出すのが出版社との契約で決まってたかのような、そんなシナリオが見えるね。まぁ知らんけど。

でもまぁ、これもよくあることやけど、「渦中の人物が初めて暴露!」とか「これまで語らなかった秘められた真実が明らかに!」とか派手に宣伝してる本ほど、たいしたこと書いてない、ちょっと調べたらわかるようなことしか書いてない、というのもあるあるやん?あるいは書いてても、ほんのちょっとだけとか。

この本の中身が実際どうなのかは買って全部読んでみないとわからんけど。ひょっとしたらひょっとする可能性もあるしね。なお、336ページ。

ま、興味あればどうぞ。

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これらの記事もどぞ。

https://bikenewsmag.com/2017/01/31/sky-7/

https://bikenewsmag.com/2017/11/21/former-teamsky-coach-shanesutton-says-about-tue/

英国政府・議会がドーピング問題に揺れるチームSkyを糾弾!英国「言い訳無用。プロとして失格」

チームSky&ウイギンスが英国議会の報告書に猛烈に反論!ルールの濫用を断固否定!

英国政府「チームSkyにドーピング疑惑の調査費用を請求するのは困難」

(関連する過去記事とか、1つ前・後の記事は下のほうにあるで)

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