総合争い動く！2021ジロ第4ステージの結果

今日の第4ステージも昨日と同様に雨のレースとなった。特に今日は最後の2級山岳までも雨となった。そしてそんな雨の山岳で総合勢が動いた！

今日の第4ステージのコース

今日は山頂フィニッシュとまではいかないが、最後の登りがかなりタフである。なんといっても登坂距離4㎞ほどだが、平均斜度は9.9%、最大斜度16％という激坂だ。

レース展開と結果

視聴者がレース前に考えていた今日の見所は3つあったのではないか。すなわち、

• マリアローザを誰が奪うか（さすがに今日のコースは登りがフィリッポ・ガンナにはきつすぎる）
• 山岳賞ジャージを誰が奪うか（最後の2級山岳で18ポイント稼げるので、ジャージ移動があり得る）
• 総合エースらが最後の登りでちょっとしたサプライズを演出するか（誰が調子よいのか）

これらの3点だ。

そしてそんな視聴者の予想・期待の通り、最後の山岳で今日のドラマが幕を開けた。

最後の山岳であるColle PasserinoまではIntermarché-Wanty-Gobertのレイン・タラマエ（Rein Taaramae）とBikeExchangeのクリストファー・イエンセン（Christopher Jensen）が逃げていたが、追走のアレッサンドロ・デマルキ（Alessandro De Marchi）らが、その登りで一気に差をつめた。

そして一気に、UAEのアメリカ人ジョー・ドンブロウスキー（Joe Dombrowski）と、ISRAEL START-UP NATIONのアレッサンドロ・デ・マルキ（Alessandro De Marchi）が、タラマエらを追い越し、2人で激坂を登っていく。この時点では、バーチャルでデ・マルキがマリア・ローザ、次点でドンブロウスキーだ。

だがドンブロウスキーの調子がよく、デ・マルキがついていけず二人の差が少し開く。ボーナスタイムも考慮すれば、ドンブロウスキーがマリア・ローザという結末もあり得る。そんな微妙なタイム差で二人のマリア・ローザ争いだ。

一方、後方のプロトンでは総合勢らが固まって走っていたが、まずはTrek-Segafredoのチッコーネがそこからアタック、その後それに続いて、Bahrain Victoriousのミケル・ランダもアタック。これら両名のアタックにも最初は誰もついていかなかった。

だがついにあの男、優勝候補筆頭（？）のエガン・ベルナルが動いた！チッコーネとランダを捕まえる。このベルナルの動きには、チームEFのヒューカーシーらも同調したが、Deceuninck-QuickStepのレムコ・イヴェネプールとBikeExchangeのサイモン・イエーツが動かないまま。動けないのか動かないのか。

さて、ドンブロウスキーとデ・マルキのマリア・ローザ争いは次のような結果となった。

ドンブロウスキー29歳にしてグランツール初勝利！そして2級山岳でトップ通過してポイントを稼いだおかげで山岳賞ジャージもゲット！

だがしかし、このあとデ・マルキがすぐにゴールに駆け込んだため、マリア・ローザは獲得できず、それはデ・マルキのものに。惜しい！

一方、人生初のマリア・ローザの着用となったデ・マルキだが、ゴール後に感極まっている様子をどうぞ。

デ・マルキは次のように感想を述べる。

“This is the prize after 10 years of trying! To wear the pink jersey is the dream of every rider, especially if you are Italian… I can’t believe it..”

訳「10年間挑戦し続けてきた甲斐があった！マリア・ローザは全ての選手の夢で、特にイタリア人にとっては格別のもの…その夢をかなえられるなんてマジで信じられへん…」

なお、ベルナルやランダらのグループと、イヴェネプールやイエーツらのグループはそれほど差がついたわけではないが、今日のちょっとした差が今後埋めきれない差につながる可能性もある。

総合順位トップ50

明日の第5ステージのコース

明日はこのようにド☆平坦。ゴール前スプリントがどうなるか楽しみだ。ただ事故だけは御免である。